「法制審答申から20年、民法改正を求める院内集会」が13日、国会内で開かれた。この集会は、1996年2月に法務大臣の諮問機関の法制審議会が選択的夫婦別姓を可能とする法律案要綱を答申したにもかかわらず、いまだに実現していないことに対して、早期の成立を目指しNPO法人mネット・民法改正情報ネットワークが各党に呼びかけて開催したもの。民進党からは、山尾志桜里政務調査会長をはじめ、郡和子、西村智奈美、逢坂誠二の各衆院議員が参加し、山尾政調会長が党を代表してあいさつした。

 集会では、民法改正をめぐる動きについて確認した後、夫婦同氏を定める民法750条が憲法や条約上の権利・自由を侵害しているなどとして2011年2月に国を被告として国家賠償請求訴訟を起こした原告団の女性の1人があいさつに立った。「政治に失望したからこそ司法に訴えざるを得なかった。ところが(2015年最高裁大法廷判決を受けて)また司法から投げ返されてしまい、かなり落胆した。今後は政治の世界で実現していただくしか方法がない」と各党代表者に実現を求めた。

 山尾政調会長は、原告をはじめ、裁判に取り組んできた関係者への謝意を示したうえで、「けっして無駄なことはなく、これで試合終了ではない。試合再開のホイッスルを鳴らしてもらった。ボールは立法府に戻り、本来あるべき姿だと思う」と語った。そして「民進党(民主党)は過去10数年、選択的夫婦別姓法案を国会に出し続けている。この国会でも提出し夫婦別姓と婚姻年齢を議論の俎上(そじょう)に載せて正当性を訴え、この別姓の問題をしっかり実現するまで一緒に戦っていきたい」と力を込めた。