枝野幸男幹事長は16日、参院選に三重県選挙区から立候補を予定している芝ひろかず参院議員とともに三重県四日市市で街頭演説を行った。演説会には中川正春衆院議員も駆けつけた。
枝野幹事長は、「安倍総理は『情けは人の為ならず』という言葉を『人に親切にしても相手のためにならないから親切にしないほうがいい』と誤解しているのでは。私たちの社会は、まさに『情けは人の為ならず』の精神で支え合ってきた社会だが、安倍総理はそういう支え合いの社会を壊してしまっている」と指摘。「米国ばかりを見て競争をあおり、力で勝負する社会にしようとするのは、日本の文化と伝統を壊すものだ。安倍自民党はもはや保守ではない。私たち民進党こそが、日本の文化と伝統を守る立場だ。どうかそのことを多くの人に伝えてほしい」と呼びかけた。
芝参院議員について枝野幹事長は「絶対に国会に戻ってきてもらわなくては困る。そんな思いで応援に駆け付けた。東日本大震災の時には官房副長官を務めていたが、本当に頼りになる仲間。政府の仕事を回す上でいちばん要になるのが官房副長官だ。ちょっとこわもてだが、本当は優しい笑顔で、しっかりと人と情報を束ね、前に進めてきた。次はその力を最大限に発揮する6年間になる」と紹介し、激励した。
芝参院議員は今回の参院選について、「政権選択の選挙ではないが、政権選択と同じ意味を持つ重要な意味を持つ選挙だと自覚して先頭に立って戦っていく」と決意表明。「安倍総理は『アベノミクスを再加速する』と言うが、本当にそれでいいのだろうか」と問いかけ、「アベノミクスといわれて3年半。日本中に格差が広がり、個人の消費が冷え切って、将来に対する不安が増幅されている。アベノミクスを加速するということは、将来不安を拡大し、格差を拡大することだ。なんとしても格差の是正を進めていく、その戦いの始まりだ」と呼びかけた。
さらに、衆院で自民・公明両党が3分の2以上の議席を有していることから、「安倍総理は争点を隠してでも参院選で3分の2以上の議席を得て、憲法を変えたいというのが本心だ」と指摘し、「それを許してはならない。その思いで最後まで全身全霊をかけて県下を駆け回り、最後まで戦い抜いていく」と力を込めた。