岡田克也代表は24日午後、福島県いわき市で開かれた集会で、民進党公認で今回の参院選に立候補している、ましこ輝彦候補者とともにマイクを握り、「福島県選挙区は大接戦だが、必ず勝利しよう」と呼びかけた。
ましこ輝彦候補
ましこ候補は、「今回の参院選で、福島県いわき地区での第一声に多くの方が集まってくれたことに感謝申し上げる。このいわき地区での今日の第一声によって、皆さんの力を7月10日の投票日までに結集していただくよう心からお願い申し上げる」と、平日の昼過ぎの忙しい時間に集まってくれた多くの支持者に向け語りかけた。
ましこ候補は、「2011年のあの3・11からの日々は、いわき市にとっては大津波とあわせて原発事故という、かつて経験をしたことのない大災害の中での5年3カ月だった。福島県では、まだ10万人近くの人たちが避難生活を強いられている現状がある。当時与党だったわれわれも足らなかったところや遅かったところがあるが、この5年3カ月、途中からは野党になったがずっと努力してきた。しかし、一番心配していることは、この福島県の風化が進んでいることだ。参院選では、福島原発事故も、東日本大震災のことも争点となっていない。忘れ去られていると言っても言い過ぎではない状況だ。このまま福島県から、現職の法務大臣が当選することになれば、福島の現状はこのままでいいということにならないかと心配している。福島にはまだ多くの課題が残っている。風化させてはならない。福島県のいわき市と双葉郡の復興・再生のために全力で頑張っていく」と決意を表明し支持を訴えた。
人口減少への抜本的対策についても取り上げた。「福島県では人口減少が急速に進んでいる。このままでは福島県が消滅してしまうかもしれない。だからこそ子どもが生まれる環境を、子どもたちが安心して成長できる環境を作っていかなければならない。高齢者と子どもたちがバランスよく幸せな生活を送れるように、社会保障制度の抜本改革をしていかなければならない。この選挙に勝ち抜いて、子どもからお年寄りまで安心して住むことが出来る地域社会、日本を作っていく。この福島県を新しい社会保障のモデル県としていく」と説いた。
岡田克也代表
岡田代表は、「この選挙は本当に大事だ。特にここ福島県選挙区は大接戦だ。見る新聞により上下が変わる。この福島でどちらが勝つかが全国の選挙を左右する」と述べた上で、「今朝の新聞によると、与党は3分の2を取る勢いだという。これは本当にまずい。このままでは憲法の改正、9条の改正が行われる。安倍総理によって日本国憲法の平和主義が勝手に変えられて、イラクやアフガニスタンに自衛隊を出して、米軍と一緒に戦う国にしていいのか」と、強い危機感を表明し、一人でも多くの人にこの危機感を広げるよう訴えた。
ましこ候補との間柄について岡田代表は、「増子さんは、私のことを『かっちゃん』と呼ぶ。1990年に初当選した同期で、これまでずっと一緒にやってきた。同じころに自民党を出た。政権交代のある政治をつくろうと、何度も話し合ってきた。代表として困るくらい、かなり頑固な人だが、信念を持って信念を曲げない政治家が日本には必要だ。だからこのいわきで互角の戦いをしてほしい。大変だがやってやれないことはない。それができれば福島全体で必ず勝利できる」と、ましこ候補の人となりを紹介し、いっそうの支援を呼びかけた。