岡田克也代表は26日、三重県の東員町を訪れて、芝ひろかず候補の応援演説を行った。
岡田克也代表
「まず分かっていただきたいことは、この選挙がいかに大事かということ」と岡田代表は切り出した。「ぜひ投票に行っていただきたい。今日、芝さんの話を聞いた皆さんはたんに自分が行くだけでなく、これから2週間、10人、20人、30人に投票に行こうと呼びかけていただきたい。この選挙は日本の大きな分岐点。ここで道を誤るともう取り返しがつかないかもしれないと思ってやっている」と危機感を募らせて、有権者へ投票を増やしてもらえるように呼びかけた。
この参院選の争点として、「平和の問題」と「国民一人ひとりの生活と経済」の2点を挙げた。「日本の平和主義はたんに侵略戦争をしないことなのか。もっと深い専守防衛だ。歴代の総理が海外で武力行使をしないとしてきた、これが平和主義。それを簡単に変えてしまい憲法9条の改正をする。例えば、アフガン戦争の時に自衛隊が一緒に相手を殺し殺されるということ。本当にそれでいいのか」と呼びかけた。「国民一人ひとりの生活と経済」については、「アベノミクスがうまくいっているかどうか。現場を見てくださいと言いたい。単身高齢女性の2人に1人が貧困。70歳80歳になって生活保護を申請する人が増えている。この流れを変えていかないと本当の意味で経済成長できない。一人ひとりが安心して生活できる、将来に不安の少ない生活をどうやってつくっていくか。それこそが経済成長じゃないか。分配と成長をしっかり両立していくのが政治。私たちにやらせてほしい。県民の良識と安倍政治の戦い。一人ひとりの良識を示していただきたい」と訴えた。「この選挙は憲法改正は争点ではないと与党は言うが、3分の2をとったら必ずやると思っている。選挙が近くなったら争点じゃないと口をつぐむ。怪しいではないか」と自民党・公明党が憲法の争点化を避けようとしていることを厳しく批判した。
芝ひろかず候補
芝候補は、もともと神主。参院議員を2期務め、3回目の当選を目指す。岡田代表と選挙区が重なることから、岡田代表は芝候補を「盟友」と呼んでいる。大激戦が伝えられていることもあり、芝候補は「あと2週間に迫ったこの参院選挙。しかし、いまの状況はこの三重県で大変厳しく拮抗したデッドヒートの展開となっている。もうみなさんはご存知の通り、あと2週間、気を抜いたほうが負け。しっかりと三重県中を走りぬいて頑張っていく」と意気込みを語った。
「格差の壁」を打ち破ることが現在最も重要な政策課題だと訴える。「この参院選挙で3たび安倍さんはアベノミクスを再加速すると言い出した。それが何を意味しているのか。アベノミクスによってできた日本中の格差をもっともっと大きく広げていくということ。国民の7割8割が景気回復を実感していない。アベノミクスの成果は回ってきていない。アベノミクスは一部の企業や富裕層のためにある」「深刻なのは年収が200万円に満たない人が1000万人いる。この年収では結婚したくても結婚できない。子どもが産めない、育てられない。世界3位の経済大国なのに、政策が間違っている。だから私たちは参院選で勝たせていただいて、政治を働く人や地方のために変えていく」と力を込めた。