【秋田】「国民の声を聞かない政治をこれ以上続けるのか」松浦候補が訴え

　枝野幸男幹事長は２８日、秋田県能代市を訪れ、参院選秋田県選挙区に党公認に立候補している松浦ダイゴ候補の応援演説を行った。

松浦ダイゴ候補

　松浦候補は参院議員１期の経験がある４６歳。国政６年の経験があり、秋田から国政の問題点を指摘する。「３年前、私は参院選で落選した。自分自身の至らなさを反省して、もう一度頑張りたいと思い６万件の訪問と４千回の街頭をやってきた。多くの皆さんに声を聞かせていただいた。安倍総理はアベノミクスで日本全国津々浦々、『経済が良くなった』と言う。いったい秋田のどこにそんな地域があるのか。能代のどこにあるのか。見たことない」とアベノミクスの影響が秋田に感じられないことを断じた。

　松浦候補は次の「３つのお約束」を掲げる。（１）「東京一極集中の流れを止めること。秋田は９９％が中小企業で、従業員の給料は上がらない。庶民の暮らしの底上げに取り組む」（２）「社会保障の充実。ひとの長い人生で病気をしたり、けがをしたり、障害を持ってしまったり、その時にたまたま子育ての時期と重なっていたり、そのような時に社会保障の支えがなければ人は前に進むことはできない。こうした人への投資を国としてしっかりと支えていく」（３）「本当の民主主義を取り戻す。今の政治は、年金は下がり、介護は自治体に丸投げ。そんな政治がこれ以上続いたら私たちの暮らしは持たない」。そして、話をこう結んだ。「国民の声を聞かない政治をこれ以上続けるのか。私は方向転換をする時が来ていると思っている。主権者は私たち。私たち国民の声をしっかり聞き、こつこつまじめに働くサラリーマンや子育てに悩む若いママやパパ、介護に苦しむ人たち、障害を持っていても仕事をやりたい意欲のある人たち、そうした人たちの人生の支えになるのが本当の政治だ。まともな政治を取り戻したい。どうか支えてください」

枝野幸男幹事長

　「もうひと押しを何とかお願いしたいので、秋田に来た」と枝野幹事長。「先週の金曜日にイギリスで国民投票があって、この結果を受けて円が値上がりして株価が下がった。それを安倍さんのせいとは言うつもりはない。為替とか株とかの世界は日本国内だけではどうにもならないことで、あっち行ったりこっち行ったりする。そういうところに頼る経済政策は不安定で危ない」

　「日本の株価は３年前の数字に戻っている。アベノミクスで戻った。だからふつうの人から豊かになる、そういう経済政策に変えるというのが堂々たる対案だ。私たちが旧民主党政権のときに、思った通りの額にはならなかったが、児童手当を大幅に増額した。高校授業料を無償化した。診療報酬を引き上げた。あるいは農業者戸別所得補償制度をやった。地域に暮らしている普通の人たちの財布の中身が重くなる政策をやった。そうすることによって経済が変わっていく」と枝野幹事長は経済政策への転換を訴えた。

　自民党の憲法改正草案についても触れ、「憲法９条の改正も、自衛隊にもうちょっと頑張ってもらいましょうというなら賛成する人もいるが、自民党の憲法草案は違う。自衛隊を軍隊にして地球の裏側まで行って自由に戦争できるようにする。このような勢力に３分の２を与えていいのか。９条だけではない。職業選択の自由、居住移転の自由、信教の自由、表現の自由もある、憲法で保障されていて、一時の権力がそれを勝手に変えてはいけないことが保障されている。自民党の改正草案ではほとんどそれがなく、一時の権力がそれらの権利を勝手に侵害して良い、そういう憲法改正草案だ」と厳しく批判。「今の自民党は全然保守ではない。ふるさとや緑や農業を守ってきた自民党ではない。一極集中を加速しているのが自民党。７０年続いてきた平和をぶち壊そうとしているのが自民党。保守というのは日々の暮らしで培われてきたもの、良いものを大事に守っていくことだ」。皆さんのふるさとを１０年、２０年先まで守っていくため、皆さんのお子さんが平和に暮らしていけるため、ぜひとも１票でも多く、今度ばかりは松浦ダイゴにお願いしたい」と訴えた。