山尾志桜里政調会長は28日、三重県津市で開かれた芝ひろかず候補の個人演説会に駆け付け、「三重は最も重要な激戦区。芝さんには石にかじりついてでも勝ち上がってもらわなければ」と、必勝を期して支援を呼びかけた。
この日の演説会で最初に芝候補の応援に立ったのは、市民連合みえの呼びかけ人である岡歩美さん。幼稚園で働いたこともあるという岡さんは、「保育士の給料が安いことは以前から分かっていたが、そういうものだと諦めていた。でも、山尾さんが『保育園落ちた』のブログを取り上げてくれて、政治が自分の生活とつながっていると実感した」と語り、「今回の選挙は政党や候補者が私たち普通の市民と歩んでいる選挙。芝さんは頑張っているが、自民党は手ごわい。ここは市民の頑張りどころ」と訴えた。
山尾志桜里政調会長
山尾政調会長は、「保育園落ちた」というブログを国会で取り上げたときの安倍総理と自民党の態度を振り返り、「名のある人、大きな会社の社長さん、そういう人の声はよく聞くけど、普通に暮らす、真面目に働く名もない市民・県民・国民の声は届かない。だからアベノミクスは失敗した」と断じた。「安倍総理の『3本の矢』が折れてしまった今、私たちは『3本の柱』を打ち立てる」として「子どもと若い人への投資」「若い人が正社員として安定して働ける雇用」「年金の安定運用と無年金・低年金者対策」を説いた。
その上で「安倍さんの“この道”に『三重は乗らない』という意思を示してほしい。私たちの望む道の先頭に立つのは芝ひろかずさんだ」「候補者にとって、期日前投票に行った人から『もう入れたよ』と言われるのがいちばん嬉しい。その声を広げて、確かな結果を積み上げていただきたい」と訴えた。
芝ひろかず候補
芝ひろかず候補は、「今回の選挙はこれまでと大きく変わった」と切り出し、「岡さんが三重県中を私の保護者のように付いてきて訴えてくれる。私は新たな息吹と力を感じている」「私一人の選挙じゃない。いろんな人たちが思いを一つに、ともに戦おうと力をもらっている。だからこそ勝つことが私の使命だ。死に物狂いで頑張る」と力強く決意を述べた。
その上で、「今の政治は、軸足の置き場所を間違えている」と指摘。芝候補が街頭演説で1人親家庭の子どもの貧困の深刻な状況を訴えた際、20代後半の女性から「私の家も1人親家庭です。どうか助けてほしい。だから頑張って下さい」と訴えられたこと、また、30代後半の派遣労働者として働いている男性から「就職氷河期で正社員になれなかった。今のままでは結婚できないし、たとえ結婚できても子どもを持つことはできない」という切実な声を聞いたことを紹介し、「世界3位の経済大国と言われる日本がこんなことでいいのか。政治の流れを変えなければ」「未来に責任を持つために安倍政治にストップをかけ、子どもたちに引き継いでいこう」と訴えた。
演説会では、前津市市長で現在は三重1区総支部長の松田直久衆院議員も駆けつけ、「国会議員のいちばん大事な仕事はこの国の平和を守ること。安倍総理のおごった政治のままではこの国は危うい。何としても芝さんを当選させてほしい」と訴えた。