岡田克也代表は3日夜、ましこ輝彦候補の応援のため福島県入り。本宮市、二本松市で開催された演説会に参加し、「ましこさんを必ず当選させてほしい」と呼びかけた。
岡田克也代表
本宮市の演説会で岡田代表は、安倍政権下の年金の株運用割合見直しにより昨年度1年間で5兆円を超える損失が出た問題で、例年7月上旬までに前年度の運用結果を公表しているものを今年は参院選後としていることに対し、「損が出たことも問題だがそれを隠すことがもっと問題だ」と指摘。消費税引き上げの延期をめぐっても、国会では散々「リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り確実 に実施する」と答弁しておきながら国会閉会後の会見で延期を表明したことに「国会で審議を通じて国民に説明をするという責任を果たしていない」と不誠実な対応を批判。選挙期間中のテレビでの党首間の討論も避けていることにも触れ、「しっかり議論することは避けて避けて、逃げて逃げて国民の皆さんに都合のいい数字だけを言っている」と断じた。
そのうえで、国民の暮らしと憲法の平和主義を守るためには安倍政治が進める政治からの転換が必要だと強調。同日のテレビ番組で自民党の谷垣幹事長が「野党第1党の理解なくして憲法の改正はできない」と発言したことに言及。「気をつけてください。どこかの総理大臣が『甘い言葉と○○党』と言っていたが、そのままお返ししたい。『気をつけよう、甘い言葉と自民党』。2012年の選挙のとき『TPP絶対反対』と言いながら政権代わったら彼らは何といったか。今度の選挙は安倍政権がTPPに署名して以後初めての選挙であり、あの2012年の選挙は何だったのかという怒りをぶつける選挙でもある」と述べた。
最後に、ましこ候補について、「私以上に頑固な男だと思っている。簡単には妥協しない、時々代表の言うことも聞かない。それだけの信念を持っているすばらしい政治家だ」と笑いを誘いながら紹介。「日本の政治を良くしたい、政権交代ができる政治をつくりたい。それが政治家としての使命だとの思いでやってきた、ましこさんを誇りを持って必ず当選させてほしい。さらに輪を広げてほしい」と支援を訴えた。
ましこ輝彦候補
ましこ候補は、「2大政党をつくり、時々政権交代が起きることで日本の政治を健全化し、民主主義を確立し、政治とカネの問題をなくす。変な政権ができ権力を濫用しないような仕組みをつくろう。それが国民にとっていいとの思いで自民党を離党し、歯を食いしばって21年頑張ってきた」と振り返り、「今回の参院選挙はもう一度政権交代を実現するためのスタートだ。参院選挙は政権選択の選挙ではないが、参院である程度の議席を獲得することが次へのステップになるとの思いで戦っている」と政権交代に向けた強い決意を表明した。
そのうえで、福島の復興が最大の争点だと述べ、特に原発の問題について「今(東京電力福島)第1原発は廃炉が決定している。第2原発は4基あり、無傷だ。東電は動かしたくて仕方がないがとてもそんな状況ではない。県議会ではオール県議会議員、全会派が福島原発全機廃炉を打ち出しており、福島県選出の議員であれば全員が廃炉は当然だと考えるべきだ」と指摘。にもかかわらず相手候補の自民党の国会議員は、現職の大臣であることから全基廃炉を打ち出していないとして、「そんなバカなことがあるか。福島県民に寄り添っていくならば、いまだ10万人近くの方々が避難生活を強いられ、福島県中がさまざまな課題を抱えているなか、現職の大臣であっても全基廃炉を言うべきだ」と厳しく非難した。
「自公対民共」などというレッテル貼りがあることには、「私は今回、共産党からの推薦を受けず、政策協定も結んでいない。日本の平和が危うい、平和が壊されてしまうということに対し一緒に戦おうということ。安全保障法制の廃止、集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回。この一点をもって協力していくものだ」と強調。「私のための選挙ではない。皆さんの生活、お子さんやお孫さんの将来を守るための選挙だ。どうか一緒に戦ってほしい」と呼びかけた。