民進党の岡田克也代表は9日夜、名古屋市内の百貨店前で参院選最後の街頭演説を愛知県選挙区の伊藤たかえ党公認候補とともに行った。
伊藤たかえ候補
「『母親のくせに選挙なんて』と言われるたびに、言葉にならない後ろめたさがあった。次女が肺炎をこじらせて入院した時は、病気の子どもをおいてやらなければいけない仕事なんてあるんだろうか思った」と切り出した伊藤候補は、それと同時に「みんなそうなんだ。働くお父さんやお母さんは、いろんな思いを抱えながら一生懸命仕事をして駆け足で大切な人の下に帰っていく。だからこそ働くことが育児や介護と両立できる毎日が必要なんだ」と思い至ったという。
そして「育児、介護、仕事の当事者である私だから、上げられる声があるんだと思い直し今日まで走ってきた」とこれまでの4カ月の活動を振り返った。そして数百人の聴衆を前に「どうか皆さん、最後の最後まで見守ってください。助けてください」と最後の支援を訴え、マイクを収めた。
岡田克也代表
岡田代表は、今回の参院選挙について「日本の大きな分岐点となる歴史的な選挙であり、ここで道を誤ると、もう戻れないかもしれない」との強い危機感を表明した。民進党に対して厳しい情勢が伝えられる中、「もし自公が3分の2の議席を取るようなことになれば、必ず憲法改正を手掛けてくる。3分の2を絶対許さない。皆さん力を尽くそうではないか。そのために皆さんのお力を貸してほしい。愛知県選挙区では、県民の代表として伊藤さんを参議院に送っていただきたい」と力を込めて訴えた。
街頭演説を終えた岡田代表は、記者団の取材に応じた。伊藤候補の今日までの活動について問われ「手作り選挙だ。伊藤さんの発信力もあって、普通なら勝てない選挙がここまで来れた。素晴らしい候補者だと思う。当選したら大いに活躍してもらいたい」と語った。民進党として初めての選挙で野党統一候補を立てて戦ったことについて問われ「3年前の参院選と比べるとはるかに反応がよく手ごたえがあった。結果はついてくると確信している」と述べた。最後に岡田代表は、「大変な選挙だった。最後は国民、有権者の良識が示されると確信している」と語り取材を締めくくった。