枝野幸男幹事長は5日、台風10号の被害で9人の死者を出したグループホーム「楽ん楽ん」(らんらん)を中心に岩手県下閉伊郡岩泉町を視察した。県内選出の黄川田徹、階猛両衆院議員、畑浩治衆院岩手2区総支部長、高橋元、軽石義則両県議らが視察に同行した。
枝野幹事長らは、台風10号による小本川(おもとがわ)の氾濫(はんらん)の影響で車がひっくり返り、施設の窓ガラスが割れ、流木などでがれきの山となっている状況の「楽ん楽ん」付近や、氾濫した小本川付近で、伊達勝身岩泉町長から被災や復旧の状況を聞いた。「楽ん楽ん」の前に設けられた献花台では花を手向けて一同で合掌し、犠牲者に哀悼の意を表した。
視察終了後に記者団からの取材に応じた枝野幹事長は、被災地を視察した感想について「現地を実際に見て、災害の規模の大きさを実感した。この場所は相対的に開けているところだが、このような急激な水位の上昇があったのは想像を超えるもの。町長や県や国交省が精力的に復旧を進めているので、さらに順調に進むようにバックアップしていきたい」と述べた。
党として進めていきたいことを問われると「孤立している方への対応は、町や国や県にそれぞれ頑張って対応していただいているので、皆さんの暮らしがなるべく早く正常になるよう、道路の復旧などがさらに進むようにバックアップしていく。町の再建については、岩泉町付近は東日本大震災時以上の大きな被害だったということなので、地元の声を聞きながらバックアップしていきたい」と述べた。
課題について尋ねられると「課題は谷間の中でも開けているところで大きな被害になったというのは、河川管理全体から見て、このようなところでこのような被害が出たことを防ぐことは大変だと非常に強く感じた。国交省には頑張っていただいているが、(市街地に出るための)動脈たる道路をできるだけ早く復旧できるように急いで欲しい」と道路の迅速な復旧を望んだ。