山井和則国会対策委員長は25日、定例の記者会見を国会内で開いた。山井国対委員長は、二度目の参考人質疑がこの日に強行されたことや、日本農業新聞がSBS輸入米の取引状況を商社に聞き取り調査したところ、農林水産省の調査とは異なって、輸入米を「国産米より安いから扱う」と全社が答えていることを取り上げた。

 衆院TPP特別委員会は佐藤勉衆院議院運営委員長の裁定により、当初24日に与党が強行して行う予定だった地方公聴会を26日に開くことで与野党円満に合意できたばかりだった。そのなかで、24日15時からの理事会で、『明日参考人質疑をしたい』と与党から提案があり、野党は参考人を準備できないとこれを拒否した。山井国対委員長は、「せっかく委員会が正常化したのに、与党が再び壊すとは想定していなかった。一般質疑ならば出席しようがあるが、参考人質疑を明日やると言われても、そもそも見つけることができないから出席できない。さまざまなTPPの議論をしてきたが、一度ならず二度も与党の賛成派の参考人だけで強行するのは異常」と憤った。

 日本農業新聞の商社への聞き取り調査で農水省の調査報告書の内容と異なる回答が商社から寄せられた件については、「事実と異なる調査報告を国民に発表していたとなれば(山本農水大臣の)重大な責任問題になる。きっちりと28日のTPP特別委員会や農林水産委員会で説明を求める」と山本農水大臣へ委員会で説明を求める方針を示した。