民進党は２１日、党幹部と都道府県組織の代表者等が一堂に会して「全国幹事会／選挙対策・政策責任者会議」を党本部で開いた。
蓮舫代表は会議冒頭のあいさつで、米国の新大統領に２０日、ドナルド・トランプ氏が就任したことを祝福するとともに、「オバマ前大統領が目指した『核なき世界』の追求をトランプ大統領にもぜひ引き継いでもらいたい」と強調した。また、「日米関係は日本の外交の機軸であり、より強固な関係が築かれることを願っている」とする一方、「あまりにも保護主義的、孤立主義的な方向に行かないかが気がかり」とも指摘し、「安倍総理には同盟国として、協力すべきことは協力する一方、主張すべきことはぜひ主張してほしい」と求めた。トランプ大統領が就任後正式にＴＰＰからの離脱を表明したことについても、「安倍政権の対応を厳しく問うていく」と述べた。
２０日に衆参両院の本会議で行われた安倍総理の施政方針演説については、「共謀罪、財政再建、天下り、自分たちに都合の悪い現実にはほぼ言及がなかった。むしろそれより自画自賛、そして私たちを批判して自分を正当化する非常に残念な内容だった」とあらためて言及。「今年もしっかりと対案を持って、こうした慢心が見えるような政権にしっかりと対峙（たいじ）していきたい。選挙、政策、国会運営、すべてに手を抜くことなく、しっかりとがんばっていける１年にしたい」などと表明した。
野田佳彦幹事長は党務報告の中で、今年を「２０１７年政治決戦」の年と位置づけ、「通常国会冒頭の衆院解散はなくなったが、なお、早い段階での解散・総選挙の可能性はある。少なくとも年内の解散・総選挙の可能性は大きい」と分析。国会論戦と選挙対策との「二正面作戦」の必要性を強調し、選挙対策では空白区を埋め、新人候補予定者を当選ラインまで押し上げる支援、民進党名のさらなる浸透を図ることなどの重要性を説いた。
大串博志政務調査会長は、通常国会冒頭の補正予算、予算審議ではアベノミクスの失敗が明らかになっていることを突きつけていくなどの考えを示した。馬淵澄夫選挙対策委員長は、野党各党との連携協議の状況、今後の情勢分析などについて具体的に説明した。
党幹部と各都道府県連の代表者らが活発に意見交換