民進党森友学園調査チームは24日、衆院予算委員会の質疑終了後に国会内で政府とのやり取りを振り返って記者会見を開いた。
座長の今井議員は、学校法人森友学園が建設中の瑞穂の國記念小學院の名誉校長を辞任した安倍昭恵内閣総理大臣夫人について、「責任は十分ある」と指摘しました。
福島伸享議員は、2週間前から提出を依頼していた不動産鑑定評価書が23日深夜にようやく出てきたことに触れた。鑑定評価書が約8億円割り引いた後の鑑定書しか提出されなかったり、「将来の買い受け特約付きの定期借地権だが、事業用資産なので、事業用借地権として選定すべきものをこれだと高くなるからと一般の定期借地権に変えている」と取引の不自然さを指摘した。この問題の一連の手続きについて、「例外に例外をつなぎ合わせ狭い道を潜り抜けている。これだけの土地取引は相当知見を持っている人でないとできない」と述べ、今後も追及していく姿勢を示した。
玉木雄一郎議員は、国有地の賃貸契約を売買契約に変えて分割払いを認めたケースは今までにこの1件しかないことや、森友学園はそもそも手元に2700万円程度の持ち合わせしかなく、その資金でいかに10億円規模の取引をするか逆算してさまざまな知恵をちりばめていることを指摘。
敷地内で発見されたという埋設物の撤去工事についても「敷地の外に全部持ち出さないで、敷地内処理をしている可能性があった」と語った。これらを踏まえて、国がこの土地を売却する際に出した撤去工事費用の見積もりについて、「8億円というのは過剰見積もり。もっというと架空見積もりという可能性も排除できない」と述べた。
今井雅人議員は、「ほぼ公人と同格の内閣総理大臣夫人が名誉校長になっていることは不適切」と総理大臣夫人の責任を指摘。「辞めたからいいという問題ではなくて、それを受けていた時にこういう取引が起きていたということは責任は十分ある」と述べた。
森友学園に資力がないことについては、「財務局は明確に分かっているはず」と指摘し、それにも関わらず見積もりを出していることについて、「あまりに財務当局として無責任極まりない」「お互い確信犯で工事をやらない前提でスキームが作られていると思わざるを得ない」と財務局の責任にも言及した。
この日質疑に立たなかった辻元清美議員は、「総理は自分が被害者だというような雰囲気を醸し出して幕引きしようとしているのが心配」と安倍総理の責任に触れた。そのうえで、「事実として名前を使われたり関与していたのだから、自分たちの関与がないのを含めて調査をしっかりするというのがちゃんとした対応だ」と総理が被害者であるように言っているにも関わらず、総理自らの潔白を証明するために調査をしようとしない矛盾を指摘した。