馬淵澄夫選挙対策委員長は19日夕、衆議院議員選挙区画定審議会(区割り審 )の答申が発表されたことについての受けとめを国会内で記者団に述べた。

 馬淵選対委員長は、区割り審がまとめたことに対し、敬意を表するとした上で、「6県で定数1減、19都道府県の97選挙区で区割り変更という内容だが、特徴として新たに分割される自治体が26、分割が解消される自治体が9で、差し引きで分割自治体が17増えた。総数で105となった」「広大な選挙区が増えたが、こうした地域では過疎化の問題がある。地方切り捨てではないかと問われることにもなる」「これだけ大幅な区割り変更があった。有権者に対して丁寧かつ精緻なお願い、説明をしていかなくてはならない」と話し、選対実務者として、万全の準備がなされるよう候補者にも発信していくと述べた。

 野党連携での候補者調整にどういう影響があるかとの質問に馬淵選対委員長は、「各党での取り組みが最大図られなければならない。まずはわが党の候補者が勝てる選挙区という形で候補者調整、あるいは候補者の底上げをするのがわれわれの仕事だ。その上で(各党で)候補者が重なっているところを調整していく」と答えた。

 民進党への影響を聞かれ、「多くの知事から行政区の分割は避けて欲しいという意見書が出されていたが、これに逆行する形で市区町村の分割が以前より増えた。こういうところは都道府県連任せではなく、本部も介在しながら調整を図っていく」と述べた。

 奈良県も減区となることの受けとめを聞かれ、「広い選挙区ができるが、政治活動として、十分に有権者の声を拾い集められるような状況なのかということをよく見ていかなくてはならない。一方で憲法の要請で、「1票の格差」は2倍以内ということなので、選対責任者として真摯(しんし)に受けとめ取り組んでいく」と答えた。