民進党の江田憲司代表代行は2日、定例記者会見を国会内で開いた。

 同日夕刻から韓国を訪問し、韓国におけるカジノ事情についてカジノ検証プロジェクトチーム座長の長妻昭衆院議員らとともに視察すると報告した。

 今回の視察では、韓国で唯一自国民が利用できるカジノの街に行き、治安の悪化や風紀の乱れで小学校が移転したと言われている状況など実地見聞し、今後の検討に生かしたいと視察の趣旨を説明した。

 また、日曜にはソウルに移動し、新政権の関係者と意見交換行う調整をしていると報告した。

 蓮舫代表が1日、尊厳ある生活保障総合調査会(前原誠司会長=衆院議員)の提言を受け次期衆院選の公約に掲げる考えを示したことについて、「国民の思う国政の最優先課題は社会保障という結果が、どの世論調査でも出ているので、次期衆院選に向け民進党の社会保障政策について、きっちりと打ち出すことが重要」と述べた。

 天皇陛下の退位を実現する特例法案が衆院で可決されたことについて、「与野党調整案に基づき法案が衆院を通過したのは喜ばしい。皇族減少の問題、女性宮家等の問題については、わが党の皇位継承検討委員会で引き続き検討し、政府をウオッチし、世論を喚起していきたい」と述べた。

 元TBS記者の山口敬之氏から性的暴行を受けたとする女性が記者会見し、捜査が歪められたのではないかとの指摘がある件について、「本当に所轄の準強姦罪という案件が、警視庁刑事部長が決裁をするような案件なのかどうか。そういう問題も含め、性犯罪厳罰化法案(刑法の一部を改正する法律案)の審議があるので、法務委員会で徹底的に議論していきたい。(同件について)今、予断を持って良し悪しを申し上げるべきではない」と述べた。

 トランプ米国大統領がパリ協定からの離脱を表明したことについて、「大変残念。グローバルな課題はいくつもあるが、その最重要案件の一つなので、もう一回考え直していただきたいと丁寧に、粘り強く働きかけていくべき」との見解を示した。

 加計学園疑惑調査チームの桜井充共同座長が特区廃止法案を提出すると発言したことについて「今の特区制度を廃止する法案ではない。加計学園問題も起こったので、一歩立ち止まって、制度の趣旨・目的が十全に果たされているかどうか、2年間にわたり見直していく法案。緩和自体に民進党は反対しているわけではない」と述べた。