民進党の蓮舫代表は12日、東京・丸の内で連合が開いた「参院での徹底した議論と『新・共謀罪』の取り下げを求める緊急街宣行動」に福山哲郎幹事長代理、東京都議会議員選挙の党公認候補予定者である銀川裕依子(ぎんかわ・ゆいこ)さんとともに参加、共謀罪審議を強引に進める安倍政権を厳しく批判した。
冒頭、連合の神津里季生会長があいさつに立ち、政治の世界で本物かどうかを見極める際、(1)将来の世代のことを考えているか(2)国際社会に通用するかどうか――の2つの視点を大事にしていると述べた。その観点からすると、「共謀罪法案は将来世代のためにならず、国際社会にも通用しないおかしな法案だ」と問題視した。
蓮舫代表は、国会での共謀罪法案審議に触れて「強い権力が皆さま方の心の中、憲法で保障されている内心の自由を脅かすのが共謀罪だ。テロ対策が目的だと言うが、法案にテロ対策もテロの定義も記されていない。それが審議時間に関係なく、自民・公明の数の力で通されようとしている。横暴な政権のあり方に私たちは心の底からおかしいと思っている」と国会審議をないがしろにしている安倍政権を痛烈に批判した。
福山幹事長代理は、国際組織犯罪防止条約(TOC条約)批准のために共謀罪が必要だと政府が強調するが、「TOC条約の立法ガイドを執筆した国連の専門家がテロ対策が目的ではない」と明言している事実を示し、「共謀罪にテロ等準備罪と名づければ国民をだませると思っていることに、そもそもの間違いがある」と安倍政権のこそくな政権運営を断罪した。
銀川さんは、共謀罪について「皆さまの生活の安心を脅かすものだ。この法案が成立すると、私が目指している都民が明るく輝く東京ではなく、監視されるギスギスした東京になってしまう。こんな法案を通すわけにはいかない」と強く抗議した。