民進党は28日昼過ぎ、東京・渋谷のスクランブル交差点前で政談演説会を開き、蓮舫代表、東京都議選の渋谷区選挙区から立候補している浜田ひろき公認候補者、地元の長妻昭衆院議員が弁士を務めた。

 蓮舫代表は浜田候補について「まじめに地道に渋谷区の皆さまのために仕事をしてきた。今度は都政への挑戦。一人でも多くの皆さまのご支援をいただきたい」と冒頭で訴えた。

 稲田防衛大臣が27日に東京都議選の応援演説の中で防衛省・自衛隊として自民候補を応援している旨発言し、後に撤回したことについて、東日本大震災などで国民の命と安全・安心を守るために寝食を忘れて活動してきた自衛隊員の行為を踏みにじり、「自衛隊を政治利用、私物化する憲法無視の問題発言で、即刻罷免に値する」と厳しく批判した。

 加計学園の問題も取り上げ、「1強政治は権力者に近い者が優遇される方向に進む」「国政でも都政でも1強政治に歯止めをかけるため、民進党に支持を寄せてほしい」と訴えた。

 浜田公認候補は「国政は安倍政権の暴走と大臣のおかしな発言。そして都政は小池劇場の迷走が続いている。おかしな流ればかりが起きて、ほとんど都政の具体的な政策が語られていない。私は東京都政に必要な、子どもたちへの支援、子育て世代への支援など都政で最優先すべき課題について取り上げていく。これを前に進めるために大切な都議会議員選挙だ」「渋谷区で学び育っていく子どもたちの未来のために、だれもが才能や能力を発揮して活躍できる社会をつくるために都政に取り組んでいく」として、具体的な政策としては(1)学校給食の無償化(2)保育園の待機児童解消(3)保育士の処遇改善――などに取り組んでいくと述べ、支持を訴えた。なぜ民進党公認で立候補したのかについては、「多数派に流され、強いものの顔色を窺うのが政治ではないはず。空気に流されず、未来にとって一番大切な政治・政策を前に進めるため」などと説明した。

 長妻議員は4年前の東京都議選では精力的に応援演説をしていた安倍総理が今回の選挙では一切候補者の応援に回っていないことについて、森友・加計学園問題等に関する「お友だち優遇政治」に対して都民の皆さんから厳しいヤジが飛ぶことが予想されるから逃げているのだろう」と指摘した。都議選の争点については、「いろんな問題が議論されているが、原点の一つは税金の使い方の問題だ」と述べ、国民や都民の皆さんが毎日汗水たらして働いて納めた税金を、総理の友人のために優先的に振り分けられる構造があったり、都民のためとは思えないところに都民税が無駄遣いされるようなことがあってはならないと指摘。「これをチェックするのが都議会では都議会議員であり、国会では野党第1党の民進党の役割だ」として、渋谷区議会議員出身で経験豊富な浜田ひろき候補の当選へ協力を呼びかけた。