野党4党(民進、共産、自由、社民)の幹事長・書記局長は4日、国会内で会談し、(1)北朝鮮ミサイル発射への抗議(2)憲法53条に基づく臨時国会の早期開催(3)十分かつ充実した審議時間の閉会中審査(4)前川前文部科学事務次官、安倍昭恵総理夫人らの証人喚問(5)稲田防衛大臣の罷免――の5点を政府・与党に求めていくことで一致した。

 その後、自民・民進両党の国会対策委員長が国会内で会談、前述の5点を求めた。

 会談後に山井和則国対委員長と笠浩史国対委員長代理は記者団の取材に応じ、(1)北朝鮮ミサイル発射の問題は同じ認識であること(2)臨時国会の早期開催と稲田防衛大臣の罷免については、内閣並びに任命権者である総理に伝える(3)閉会中審査については、7月10日か11日あたりで文部科学委員会と内閣委員会を合同で開く――との回答があったと明かした。

 さらに閉会中審査については、(1)政府として説明をする時間が十分に欲しい(2)参考人として前川前文部科学事務次官の出席を認める――との提案があった述べた。

 民進党側から自民党に総理出席の予算委員会の開催について確認したところ、「必要性はない。予算委員会は疑惑解明の場ではない」との回答があったと述べた。これに対し、疑惑解明ではなく政策決定に至るプロセスや、総理自身が獣医学部新設の特区を「どんどん作ればいい」と発言したことなど総理に説明責任があると伝え、総理が外遊に行く前に、総理自身が国会で説明責任を果たすつもりがあるのか確認をするよう求めたと述べた。

 また閉会中審査に政府として説明をする時間が十分に欲しいとの自民からの要望について、与党の質問時間を多く確保し野党の時間を少なくすることにならないよう伝えたと明かした。

 こうしたやり取りで会談が平行線となったが、その後の再会談で10日に衆院文部科学委員会・内閣委員会連合審査会を開催し、前川・前文部科学事務次官を参考人として招致することなどで合意し、安倍総理出席の予算委員会については引き続き協議することとなった。