民進党代表選挙の東海ブロック候補者討論集会が26日、三重県四日市市に約400人の自治体議員や党員・サポーターを集めて開かれた。22日以来全国6カ所目となる討論集会。「自分が代表になったら相手にどんな役割を与えるか」「あと何回の総選挙で与党になれると思っているか」「政権を取るために何が欠けているのか」――参加者の真剣な質問に、答える前原誠司、枝野幸男両候補の言葉にもしばしば力がこもった。

前原誠司候補

前原誠司候補

 立候補に当たっての所信について前原候補は「今の自民党の冷たい自己責任型社会から、皆で支え合う、だれもが安心して過ごせる社会をもう一度紡いでいこうではないか。それこそが民進党の歴史的使命だ。私は万年野党でいいという人と一緒に政治をやるつもりはない。皆で支える社会にするために必ず政権を取りたい。1年ごとに代表が替わる政党なんかおかしい。これを最後にしたい」などと表明した。

 枝野候補は、「多くの国民の皆さんが安倍政権に怒っている。立憲主義を破壊するような憲法解釈の変更は許さない。一刻も早く原発ゼロを実現する。ジェンダー差別やヘイトスピーチを許さない。情報公開を徹底させる――多くの国民の皆さんの声を去年の参院選の時のように私たちが主体性を持って、中心になって受け止めようではないか。政治を一歩ずつ変えていく、その先に政権交代があると思っている」などと表明した。

枝野幸男候補

枝野幸男候補

 「自分が代表になったら相手にどういう役割を与えるか」という質問に前原候補は「まず勝たせていただいた上で、皆が活躍できる人事を考えたい。いま明確に申し上げることは差し控えたい」。枝野候補は「一部の新聞によると私は負けそうだということで、具体的なことを言うのは僣越だが、昔の2人代表制に準じたかたちで二人三脚で党を動かしていく」と答えた。

 「あと何回の総選挙で政権与党になると思うか」との問いには、前原候補は「小選挙区だから1回で政権交代を目指さなければいけない。そこをしっかり準備する。次を考えて真剣勝負をしていく」。枝野候補も「野党第1党が次の選挙で政権を取る覚悟と準備がなければ、小選挙区制度を前提とした民主主義は成り立たない。次の総選挙のあとは総理をやるつもりで代表選挙をやらせていただいている」と答えた。

 最後のまとめの発言では、枝野候補は「4年半経ってもこうして私たちに期待してがんばっていただいている皆さんがいる。自信を持って前に進んでいきたい。自分たちでだめだだめだと言っている人に期待してくれるはずがない。厳しいがこうして地域でがんばっている皆さんがたくさんいる。自信を持って、支えていただいている皆さんの力を持ち寄っていただけるようなリーダーとしてこの党を立て直していく」と述べた。

 前原候補は「マスコミではリベラル対保守だと言われているが、ばかげている。枝野さんとて、今の状況なら日米同盟は必要だと言うだろう。私の、支え合い、皆が皆で不安をなくして希望を紡いでいくという考え方は社会民主主義を強化すること。これをリベラルと言わずして何をリベラルと言うのか。この党をまとめるには、疑心暗鬼になってはいけない。お互いが信じること、まとまり合うことが大事だ。包容力を持ってまとめるリーダーになる」となど述べた。

質問する参加者

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