蓮舫前代表は20日、京都6区から希望の党公認で立候補している山井和則候補の応援のため近鉄高の原駅近くで街頭演説を行い、「年金・医療・介護の問題に真剣に取り組み続けてきた山井候補を国会に必ず戻してほしい」と支持を求めた。
山井候補は、前日に安倍総理が同選挙区で自民党候補の応援演説を行ったことにふれ、安倍総理によるお友だち優遇政治の象徴である森友・加計問題追及の急先鋒である山井候補は安倍総理にとって邪魔な存在であり、何としても落選させたいとの思いからの京都6区入りだったのだろうとの見方を示した。
加計学園については選挙後のドタバタのなかで安倍政権は早ければ来週にも獣医学部設置を認可する見通しとの話もあること、国民の7~8割が森友・加計疑惑に対する安倍総理の説明は不十分だと指摘していること等に言及し、「ぜひ私を国会に送っていただき、森友・加計学園問題はおかしいぞという全国民の皆さんの怒りの声を国会で私に代弁させてほしい」と訴えた。
山井候補はまた、「保育士・介護士の報酬を引上げる法案を、蓮舫代表のもとでまとめ、国会に提出し、その結果、保育士さんや介護士さんの賃金がこの4月から全国的に引き上げられた」と、国会での取り組みを報告した。ところが安倍政権は来年4月に介護報酬引き下げや障害者予算のカットを目論んでいるとして、「こうした暴挙に出ようとするとき、体を張って戦う政治家、それが私、山井和則だ」と強調。介護・福祉・年金重視の政治を続けるためにも「安倍総理がもっとも嫌う男・山井」を国会に戻してほしいと語った。
蓮舫元代表は、「悔しいことが何度もあった」と安倍1強政治が続いた5年間を振り返り、特定秘密保護法、安保法制、年金カット法、共謀罪法、カジノ法など国民を幸せにしない法案が短時間の審議で強行採決されることが続いたことを問題視した。また、安倍政権が2014年10月、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用計画の資産構成(ポートフォリオ)を変更し、株式運用比率を24%から50%に倍増したことについて、「皆さんの将来のための年金が100兆円単位で投資に回されたら、それは株価が上がるのは当たり前」だと指摘。「勝手に年金を使わないでほしい、勝手に将来の不安を高めないでほしい」との思いを忘れずに今回の選挙では投票先を判断し、1票を投じてほしいと呼びかけた。
山井候補については「行き場のない方々の声なき声を聞いてきた」政治家だと語るとともに、「2年前の集団的自衛権の議論もあれだけの時間を費やすのであれば、年金・医療・介護の議論こそもっとすべきだった。だから今回の選挙ではそうした議論を第一に考える、まっとうな人を国会に送らなくてはならない」も述べ、山井候補への支持を訴えた。