民進党・希望の党による「働き方改革検討のための合同会議」(石橋通宏参院議員=民進と岡本充功衆院議員=希望が共同座長)の第4回会合が8日夕、国会内で開かれ、これまでの関係団体等へのヒアリングを踏まえて議員間討議を行った。

 今回の会議では役員(両党の共同座長、同代理)が示した今後の対案作りの方向性に対し出席議員が意見を述べた。次回は役員が今回の議論を整理したものを議員間で議論することになる。

 会議終了後に今回示したたたき台について話し合われた内容を記者団から問われた石橋共同座長は、「例えば、2年前にわれわれが野党案として国会に出した長時間労働規制法案をベースに、おととしの状況と昨年の労使合意で出てきた状況を踏まえて、少し考え方を整理してわれわれの対案として出してはどうかというのが一つある」と述べ、それ以外にもパワハラの規制についても盛り込むことが話されたと説明した。またすぐには対案にできないが、今後検討が必要なものとしては、「フリーランサーなど新しい形態の働き方についても労働保護法制を適用していくべきではないか」と課題の一部を示した。

 他に議論の中では、時間外労働の割増賃金率の水準を上げるべきではないかなどの意見が多く出ており、「国際的な比較を考慮しながら考え方を検討する」と石橋共同座長は語った。

 対案提出などの時期の目安を記者団から問われると石橋共同座長は、「パッケージ案はできれば2月中には示したい」とし、「連合をはじめ各労働団体と考え方を合わせながら、世界一働く者が安心して働いて、安心して暮らしていける、本当に働く者のための働き方改革を実現していきたい」と力を込めた。そのうえで、「時間ありきでやってはいけないので、今申し上げたようなことがうまく整理できればその時点で対案を出していきたい」と丁寧に議論し合意形成していく考えを示した。