増子輝彦幹事長は2日、党本部で定例記者会見を行い、新しい党を目指す党の方針や今後の日程等について語るとともに、記者の質問に答えた。
冒頭、「今朝はたいへんうれしいニュースが入ってきた」として、エンゼルスの大谷翔平投手がメジャー初登板で初勝利を挙げたことについて、「たいへんいいピッチングで、夢ある姿で、高校時代まで甲子園を目指して野球少年だった私にとってもうれしい限りだった」と笑顔で語った。
増子幹事長は、1日に党本部で開いた全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議を党本部で、大塚代表が提案した新党への移行、新党協議会の設置等について、満場一致で承認を得たと報告。その上で、「一年を切ろうとしている自治体議員選挙やそれに続く参院通常選挙等々を考えれば、やはりこのタイミングはこれしかないという思いのなかで決定に賛同いただいた。執行役員会、常任幹事会、両院議員総会、そして昨日の地方の代表者の皆さんのさまざまな意見や要望を真摯(しんし)に受け止めて、新しい党に移行して全力で政権を奪還する政党に生まれ変わっていきたいと思っている。まだまだ一山もふた山もあるかもしれないが、国民の声を大事にしながら民進党のこれからのイノベーションを行い、国民の皆さんのご期待に応えることができるような政党に作り上げていく」と表明した。
旧民進党議員の皆さんへの呼びかけのスタートとして会議終了後に大塚耕平代表は、立憲民主党の枝野幸男代表と希望の党の玉木雄一郎代表に、「新しい党を目指すに当たり、報告かたがた会ってその呼びかけを正式にさせてほしい」と申し入れを行ったことも増子幹事長は明らかにした。
今後の日程について増子幹事長は、「(立憲からは断りの回答があったが、)今日明日にかけて私の方からお願いに参りたいと思っている。希望の党は玉木代表がこれに応えてくれるということになれば、大塚代表と玉木代表との連携にむけてやっていきたいと思っている」「5日から6日にかけて、同意いただいた方との政党との代表会談を予定している」との見通しを示した。
新党を目指しての呼びかけについての談話(ダウンロードPDF参照)を用意しているとして、増子幹事長は大塚代表談話を読み上げた。
そのうえで、代表会談で新党協議会設立の合意を得た際は、同協議会の設立を早々にも立ち上げていく意向だとも述べた。
11日に衆院予算委員会集中審議の開催が決定したことにも触れ、「今の国会情勢のなかで民進党が新党として進むことについて森友問題に関する野党連携を壊すのではないか、背信行為だという厳しいご批判もいただいたが、背信行為ではない(と考える)。むしろ証人喚問が終わり、予算成立以降、森友問題を中心として安倍政権に対峙(たいじ)しながら働き方改革の問題もこれから出てくる。しっかりとした新党を結成することによって、今まで以上に安倍政権と戦い抜くという責任の所在を明確にして、(要求しているさまざまな)証人喚問を実現するための大きな力になっていくと思っている」「両院議員総会、あるいは地方議員の代表者の皆さんのなかでは、民進党が結束して新しい党に進んでいくことこそが最大の国会対策のひとつであるという話も多く頂戴した。私どもも国会対策上支障のないよう十分配慮しながら、むしろ積極的にこの問題に主導権を持って関わっていきたい」などと述べた。