衆院予算委員会で8日、階猛議員が質疑に立ち、(1)震災復興(2)行政改革(3)アベノミクスの問題点――などについて政府を追及した。

 階議員はまず内閣の国会に対する憲法上の責任について憲法の条文を示して、「われわれは行政権の行使をしっかり監視していかなければならない。閣僚の国会への出席は答弁、説明のためであってわれわれを批判するためではない。憲法改正を唱えるのであれば、まず憲法をしっかり理解してほしい」と安倍総理を批判した。

 震災復興に関し住宅建設費が値上がりしている点について階議員は、「積算したところ値上がり分を全額国庫負担しても346億円だ。今回の補正予算で年金生活者等給付金は3600億円だが、その10分の1で本当に困っている被災者に大きな手助けができる。そこにこそ補正予算で手当てすべきだ」と安倍総理に迫った。

階議員

 年金情報流出への対策で10億円の余計な負担が発生したことについて、日本年金機構への改革が骨抜きだったのではないかと批判し、「年金機構の遊休宿舎の国庫返納で15億円取り戻せ。そのための法整備を速やかに行うべきだ」と追及。塩崎厚労大臣は「今国会中には法制定する」と答弁した。

 アベノミクスの物価上昇2%の目標について、「期限の2年で達成されないどころか、0%近辺だ。リスクを考えず2%目標に拘泥して、日銀への信頼を毀損していることは危険だ」と階議員は黒田日銀総裁に警告した。