山尾志桜里政務調査会長は、11日午後、国会内で記者会見し、(1)オバマ米大統領の広島訪問(2)自身の熊本訪問(3)自身の収支報告書――について説明した。

 オバマ米大統領が今月の伊勢志摩サミット出席後の27日に広島を訪問することが発表されたことを受け、山尾政調会長は「原爆を投下した国の大統領が訪問することは非核の機運を盛り上げる。歓迎したい」と述べた。

 自身の熊本訪問については、熊本地震が最初の発生から1カ月近くが経過し、多くの被災者が厳しい現実に立ち向かっており、13日は補正予算が閣議決定されるということもあるので、明日12日に熊本に向かうことにし、「被災者にお見舞いを申し上げ、何に困っているのか、政治に何ができるのか直接話を伺ってきたい」と述べた。

 収支報告書については、「報告できることをきっちりと報告すると申し上げたので、報告できることを申し上げたい。」と述べたうえで、「ガソリンの件は、弁護士同士の協議が続いている。さくら館(山尾議員の総支部、後援会が借りて使用していた建物)については、訂正をすると申し上げていた点を訂正した。指摘をきっかけに徹底した調査をするということで、少額領収書も含めて調査した。選挙区外の支出のなかで、後援会からの支出にしている記載があったので、総支部からの支出に訂正を行った」と説明した。

 また、収支報告書について、さらに記者から詳細を聞かれると、「さくら館については、所有者から総支部が無償供与を受けていた。後援会である桜友会に無償供与していた実態を反映させるべく収支報告書を改めた。もう1点は選挙区の相手先にお花と香典を送った件が6件ある。実際は総支部が支出すべきところを後援会が支出したと誤った記載があったので総支部に記載を改めた。支出内容はお花が2件、香典が4件。お花2件の金額は平成25年11月22日に7875円の1件と平成26年2月8日に21000円の1件、香典は平成26年2月5日と平成26年3月30日に5000円が2件、平成26年3月24日と平成26年5月12日に3000円が2件あった」と丁寧に説明をした。また、これらの支出については総支部からの支出であれば問題がないことを民進党の見解としていると答えた。

 現時点で、参院選のマニフェストの中で憲法改正問題をどのように扱う考えかという質問に対しては、「政調会長になる前に予算委で安倍総理と憲法論議をして、安倍総理が、精神的自由がなぜ経済的自由に優越するのか理由を答えられなかったことにあぜんとしたことが今も生々しく記憶に残っている。そのままの総理が憲法を変えようとしていることに対して歯止めをかけるのは、参院選の争点とする大義になる。一方で民進党は未来志向の憲法を構想すると言っている。憲法を通じて解決するべきことがあるのかどうかは、政争の具にせずに議論すべきというのがわたしの考え」と安倍総理の憲法に対する考え方を批判しつつ、憲法改正の議論のあり方について持論を展開し、参院選を前に政調会長としての意気込みを見せた。