枝野幸男幹事長は18日昼、遊説先の愛媛県松山市内で記者団の取材に応じた。

 参院選愛媛県選挙区の状況について枝野幹事長は、「出馬表明が遅かったので出遅れてはいるが、候補者が実績もある非常にいい候補者であること、それを支えていただく体制をいい形で作れたということで急激に追い上げている。ここを追い越せるかどうかは全体にも影響する、全体の一つの象徴になるような選挙区だと思っているので、全力を挙げて追いつき、追い越したい。今日お集まりいただいた連合愛媛の皆さんをはじめ、応援していただいている皆さんに全力でやっていただければ勝つことができる」と手応えを示した。

 野党統一候補という形で戦うことについては、「ここまでもお互いの違いは違いとしながら、特にいまの政治状況ではアベノミクスの転換や暮らしの下支え、立憲主義を守ることが圧倒的に重要だという問題意識を共有していると思っている。それぞれ組織論や立場は違うのですべてが一緒のわけではないが、それぞれが得意なやり方で輪をいかに広げていくかだ」と指摘。今後に向けては、「代表をはじめてとしてしかるべき幹部が最も有効に、重点的に愛媛に応援に入りたいと思っているし、できれば幅広い勢力が結集しているという姿を県民の皆さんに示せる機会がつくれるよう、模索をしている」と述べた。

 安倍総理が愛媛県での街頭演説で「民進党を応援したらもれなく共産党がついてくる」と発言するなど「野合」批判を展開していることへの受け止めを問われると、「アベノミクスにはもれなく憲法改悪がついてくる」「自公は憲法(の考え方が)一緒なんですか。公明党の皆さんは自民党と一緒なんですねと申し上げたい」と反論した。

 一部報道で、枝野幹事長が蓮舫代表代行と会談し、蓮舫代表代行から東京都知事選への出馬について慎重な考えが伝えられたとあることについては、「今朝、蓮舫さんとお会いしたのは事実だ。今蓮舫さんの前には参院選挙と都知事選挙と2つの選択肢があるわけで、それについて意見交換したのは間違いない」としたうえで、「その詳細については私から申し上げるべきではないと思っているし、蓮舫さんがさまざまな声や意見を踏まえたうえでしかるべき選択をするのではないか」「まさに今、実施が確定している2つの選挙それぞれに対するさまざまな声を受けてどちらかを選択することになると思うので、(参院選挙の公示日である)22日より前の時点でどちらかを選択することになると思う」と述べた。

 現時点で蓮舫代表代行は態度を決めていないのかとの問いには、「蓮舫さんが心のなかで決めているのか決めていないかは分からない。決めているが言わないのか、これから決めるのかは分からない」と回答。枝野幹事長の所感としては、「蓮舫さんは国会で政権交代に向けて安倍政権の暴走を止めるために大変大きな力を発揮してきたし、これからも発揮してほしいと思う一方で、私は東京都民ではないが日本の首都のトップというのはなかなか務まる人はいない。蓮舫さんにやってもらえれば都政の刷新には力を発揮できるなと複雑な思いではあるが、蓮舫さんもそんな思いでいるのかなと思っている」と述べた。