参院選挙2日目となる23日、野田佳彦最高顧問は党公認の新人・伊藤たかえ候補の応援のため愛知県入り。名古屋市内での街頭演説会に参加し、伊藤候補への支援を呼びかけた。

野田佳彦最高顧問

伊藤さんの必勝期して野田最高顧問が応援

伊藤候補の必勝期して野田最高顧問が応援

 野田最高顧問は、「全国各地の同志のなかでも最も期待できる新人の女性候補の伊藤たかえさん。大きいんです。私と同じ身長173センチの大型新人。体だけではありません。度胸も志も大きい候補者」と笑いを交えながら伊藤候補を紹介。子育てをしながら働く女性の当事者目線での政治参画に期待を寄せた。

 そのうえで、民進党は(1)自由(2)共生(3)未来への責任――の3つの理念を掲げ、「そのどれもが安倍政権の下で軽んじられ、踏みにじられている価値観だ」と指摘。「安倍政権の下、報道の自由や表現の自由、自由を担保する国民の知る権利が損なわれている日本の立て直しをしていく」「安倍政権の下で都市と地方、大企業と中小企業、正規雇用と非正規雇用、世代間でと、あらゆるところで格差は拡大している。これに歯止めをかけ、みんなで共に生きる社会を目指す」「将来世代のポケットに手を突っ込んでお金を借りて今さえよければいいという政治が続けば少子化に歯止めをかけることはできない。きちんと子育て、若者の学びの支援を、未来に投資をしていく。それは先輩方が年金や医療・介護のサービスをしっかり受けられるようにするために必要だ」と民進党が目指す社会を説き、理解を求めた。

 安倍総理が参院選もアベノミクスを争点としようとしていることについては、「アベノミクスの評価は定まっている。いつまでも賞味期限の切れた争点に幻惑されてはならない」と痛烈に批判。選挙では争点隠しをしながらその後強行した特定秘密保護法や安保法制にも触れ、「憲法改正について、国のためになるからと事前に説明するのが正攻法だが、3分の2の議席を取って勝手にやらせろと言うのは覇道、邪道、外道の政治だ。この覇道、邪道、外道の政治を倒すために愛知県の良識ある1票を民進党公認の伊藤たかえさんに託してほしい」と訴えた。

伊藤たかえ候補

働く母の立場から、子どもたちの未来のため立候補を決意した伊藤候補

子どもたちの未来のため立候補を決意した伊藤候補

 伊藤候補は、今回の参院選では安倍総理の言うアベノミクスに加え、もう一つの大事な争点があるとして「憲法改正」に言及。「戦争を堂々とできる国にするか否かを決めるのが今回の選挙だ。私は今、1歳と3歳の女の子の子育てをしている。家には89歳と90歳のおじいさんとおばあさんがいる。戦争が誰も幸せにしなかったということを聞いている。自分で自分の子どもを戦争に行かせてしまうかも知れないという危機感を持っている。憲法改悪を許さない選挙にしよう。そうでなければ子どもたちに平和な未来、平和な日本を残すことができない」と訴えた。

 子どもを育て、介護に直面する立場から、「子育てや介護と仕事をまっとうすることとの両立がこんなに息苦しくない日本をつくっていく」とも表明。待機児童問題の対策にも積極的に取り組む考えを示し、「若い人たちには学びたい人は学べる国を、女性には子どもを産み育てたい人には産み育てられる国をしっかりつくっていく」と力を込めた。