蓮舫新代表就任に伴う役員人事で幹事長に就任した野田佳彦衆院議員は16日、党本部で記者団の質問に答え、「新代表を支えて党勢の拡大に努めていく」と語った。

 就任への経緯と目指す党運営について問われ、「代表から要請を受けたが最初は即答で断った。それでもなおいろいろと説得があり、いろいろあったがお引き受けした以上はとことん幹事長として新代表を支えて党勢の拡大に努めていく」「その他の役員人事、予算委員会の弾込め、委員会の配置等を含めて臨時国会への対応を早急にしなければいけない。加えて衆院補欠選挙が東京と福岡である。大変ハードルの高い厳しい選挙だが、新体制で臨む最初の選挙になるのでしっかりと戦っていきたい。その準備も行っていく」と語った。

 臨時国会での政府・与党との対立軸をどう考えるかとの問いには「何よりも一番大きいのは補正予算。その中身を吟味して、そもそも21.1兆円の経済対策はかなり水増しがあるように思うので、その具体的な問題点を指摘する。野党というのは政権をチェックするのが一番の機能であるので、特に補正予算にはそういう問題点を国民の前に明らかにしていく。その他、いろいろな課題はあるが基本的には野党の機能をしっかりと果たしていくことが大事だと思う」と述べた。

 補欠選挙への野党共闘のあり方に関しては、「これは蓮舫代表も岡田前代表がおっしゃってきたように、『政権選択選挙というのは基本的な理念や政策が一致しないと一緒に政権を担うことができない』と言っているのはもちろんだと思う。一方で強い自民党・公明党の連合軍に挑んで戦っていくためには野党間の連携が不可欠である。国会対策も含めて、選挙のあり方についても対話の中でどういう解があるかを見出していきたい」と語った。

 補欠選挙に関して共産党との間で候補者調整をめぐる協議を行う必要があると考えるかとの重ねての問いには「幅広く国会対策、当面の選挙の問題も含めて、対話が必要。そのためには代表、幹事長だけでできる話ではないので、役員会・常任幹事会の構成は早く急いでいかなければならない」とした。

 2012年当時の党代表・総理在任当時のことについて責任を問う声が今なおあることに関して問われると、「2012年の総選挙で当時の民主党が敗北をした一番の責任者は当時の党のトップであった私であるので、それは言うまでもないことで重く受け止めている。加えてその後も残念ながら党勢回復が果たせているわけではない。先般の参院議員選挙では岡田前代表を中心に底を打ったような兆しは出てきたと思う。そういうことを踏まえて先ほどの両院議員総会でのあいさつでも申し上げたが、自分の政治人生のある意味でのけじめとして多くの苦労をしている仲間たちがもう一度国会に戻って来るように、あるいは今民進党の旗のもとに集って来ようという人たちがしっかりと戦っていけるように環境整備をするのが今回の私の一番の仕事だと思う。重たい責任ではあるがしっかりと責任を果たしていきたいと思う」と述べた。