民進党は13日朝、蓮舫新代表体制になって初めての連合幹部との定例の意見交換会を党本部で開いた。民進党から蓮舫代表、安住淳、細野豪志、江田憲司の各代表代行、小川敏夫参院会長、野田佳彦幹事長らが、連合からは神津里季生会長、川本淳会長代行、逢見直人事務局長らが出席した。

 蓮舫代表は冒頭、先の参院選での連合の協力に謝意を示すとともに、新人議員がさっそく参院本会議に登壇し活躍している姿を紹介した。大手広告代理店の新入社員だった女性が過労で自殺し、先月末に労災認定された問題に触れ「あまりにも衝撃を受けるニュースだった。こうした痛ましい事件があったからこそ、(政治が)対応しなければいけないのは長時間労働の規制だ」と指摘した。

あいさつする蓮舫代表

あいさつする蓮舫代表

 ところが政府はやっと会議体を設けて、これから検討し来年法案を出すというスケジュールであるとして、「あまりにも今に鈍感だと指摘せざるを得ない」と安倍政権の掛け声だけの「働き方改革」を強く批判した。そのうえで、民進党の国会対応について「すでに(長時間労働規制)法案を対案として出している。昨日の衆院予算委員会で議論された年金カット法案、介護給付の縮小、まさに働く人や生活者の思いに全く寄り添わない(政府の進める)方向には違和感しか感じない。批判ではなくて、徹底して対案をもって対抗していきたい」と力を込めた。

 神津会長は、蓮舫新代表について「明るさ、清新さを発揮されている。私どもも大いに期待している」と表明したうえで、連合の当面する課題についての考えを説明した。臨時国会については、年金機能強化法案や労働基準法改正案など連合が重要視する法案審議の行方を注視していると指摘し、「民進党の皆さんには、これまで以上に私どもと一層の連携をお願いしたい。国会の論戦で民進党ならではの質問なり、提案をしていただき、政府・与党と渡り合っていただきたい」と述べた。

あいさつする神津会長

あいさつする神津会長

 次期衆院総選挙については、(1)擁立作業をさらに加速する(2)経済政策、社会保障などの基本政策及び政権構想について早期に国民に分かりやすく示す(3)党のガバナンスの改善、地方組織の体制強化――などの3点を提起したうえで、「こうした課題を一つ一つ丁寧に克服することで、政権を目指すにとどまらず、責任をもって政権を担いうる政党であることを国民に示していただきたい」と求めた。

 続いて野田佳彦幹事長が臨時国会の動向、党の活動方針に関して、連合の逢見事務局長が労働時間法制に対する考え方、衆院補選・総選挙推薦候補者などついてそれぞれ報告し、現在行われている衆院補選や次期総選挙での協力の深化について意見を交わした。