福山哲郎幹事長代理は8日夕、鶴保沖縄担当大臣の発言について国会内で記者団の取材に応じた。

 沖縄県で大阪府警の機動隊員が「土人」と発言した問題について、沖縄担当の鶴保大臣が同日の参院内閣委員会で、「土人発言は差別であると断定することは出来ない」と発言したことへの受けとめを聞かれた福山幹事長代理は、「参院内閣委員会でこのような発言をしたことは、非常に遺憾であり、許すことの出来ない発言だ。沖縄県の皆さんの心情を踏みにじり、沖縄のこれまでの歴史を理解しない、非常に不穏当な発言だ」と批判した。

 「沖縄の県議会はこの土人発言に対し、抗議決議を賛成多数で採択している。沖縄県警も不適切な言葉だとしている。また金田法務大臣は国会で差別発言であると認め、松本国家公安委員長も不適切で極めて遺憾と述べている。鶴保大臣は、これら沖縄県議会や各大臣と異なる見解を述べているわけで、就任直後の会見で沖縄振興策と基地問題はリンクすると発言したことも踏まえ、沖縄の将来について大臣として語る資格はない」「閣僚の発言で問題になることが多いことは安倍政権のおごりであり、非常に気の緩みも多々ある。しかし鶴保大臣の発言は気の緩みではなく、ある意味自身の考えを述べているわけで、沖縄の問題にこれから当たっていく資格がある大臣なのかが本質的に問われている。安倍政権は言葉では沖縄県民に寄り添いつつと言っているが、この発言とは逆方向の発言だ」と福山幹事長代理は断じ、国会で信を問いながら、強く世論に訴えていくと述べた。