民進党は15日夕、「次の内閣」会議を国会内で開き、大きな社会問題となっている過労死を防ぐため「労働基準法の一部を改正する法律案」(長時間労働規制法案)をアップグレードした法案を民進・共産・自由・社民の野党4党共同で国会提出することを決定した。これは第190通常国会に提出し、継続審議となっている「長時間労働規制法案」をより実効性の高いものにするために罰則を引き上げる修正を行って再提出するもの。労働時間の延長の上限規制、インターバル規制の導入、週休制の確保、事業場外みなし労働時間の明確化、裁量労働制の要件の厳格化等を主な内容とする。

 また、政府が同日の閣議で「駆けつけ警護」の新しい任務を付与する、南スーダンPKO実施計画の変更を決定したが、任務が拡大されたにもかかわらず、第一線救急救命のあり方に不備があるため、民進党は自衛隊の医療衛生部門の改革・充実を図り、医官等の人員や関係装備の充実体制を整備することを促す基本法的な法律を整備するため「自衛隊員救急救命法案」をとりまとめ、自由党とともに国会提出することを決定した。

 会議ではこのほか、民進党議員立法である(1)「法人税法の一部を改正する法律案」(大法人所得公示制度法案)(2)「金融商品取引法の一部を改正する法律案」(相談役、顧問等に関する情報開示法案)(3)「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律を廃止する法律案」(公債特例法廃止法案)(4)「会社法の一部を改正する法律案」(社外取締役設置義務化法案)――の4法案を審査し了承した。

 また、民進党議員立法である(1)「租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律の一部を改正する法律案」(法人コード統一法案)(2)「国の財務書類等の作成及び財務情報の開示等に関する法律案」(公会計法案)(3)「平和条約国籍離脱者等地位喪失者に係る日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の特例に関する法律案」――3法案の議員立法登録を了承した。

 超党派議員立法の(1)「無電柱化の推進に関する法律案」(2)「建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律案」――2法案を議員立法として登録した。