蓮舫代表は15日、定例の記者会見を党本部で開いた。この中で蓮舫代表は(1)日ロ首脳会談に期待すること(2)オスプレイ不時着水(3)自民党の働き方改革に関する特命委員会の中間報告――の3点について意見を述べた。

 日ロ首脳会談について蓮舫代表は、トップ同士の会談をすることを歓迎しつつも、気になることとして11月19日のペルーでの日ロ首脳会談直後に安倍総理が、「北方領土のことは1回の会談で解決できるような簡単な問題でない」と慎重な言い回しをしたことをあげた。そのうえで、「すでに安倍総理はプーチン大統領と数回会談している。今回は特になんらかの目に見える形での進展を期待したい」と一定の成果を出すことを期待した。

 13日に沖縄で米軍のオスプレイが不時着水したことについては、「実際に映像を見ると不時着ではないのではないか」と触れたうえで、「飛行再開の前に徹底した原因の究明、安全の確保、再発防止を沖縄の皆さんに特に丁寧に行う。なし崩し的な飛行再開にならないことを政府から米軍に強く申し入れていただきたい」と政府が再発防止を呼びかけるよう強く訴えた。

 自民党の働き方改革に関する特命委員会が15日、中間報告を発表したことについては、「期待していたが、自民党の委員会では勤務間インターバル規制は『将来的に導入するための環境を整える』、つまり労使に自主的な取り組みを促すこととしたように受け止められる。非常に残念だ」と、期待外れな内容だとする見方を示し、「自民党の中間報告が政府によって覆されることを期待したい」と今後政府によって内容が変更されることへの期待を語った。

 この日、代表就任3カ月を迎え、掲げてきた「提案路線」についての自己評価を記者団から問われると、「今なお、提案は続けている。党首討論でも長時間労働、政治分野での男女共同参画について国会で議論していただきたいと提案してきた」と述べ、特に政治分野の男女共同参画推進法案については「自民党の部門会議でまとまらなかったから、この国会で通る見込みだった法案がとん挫したと党首討論で総理に指摘した。その週のうちに自民党の中で法案を提出することがまとまったと聞いてありがたかった。それはほんの少しの進歩かもしれないが、われわれの指摘に対して与党が前に進む努力をしてくださったこと、この国会では間に合わないかもしれないが、ぜひ通常国会では超党派で成立させたい」と「提案路線」の一定の成果を語った。