山尾志桜里国民運動局長は1日、福岡県福岡市を訪問し、女性のための政治スクール「なでしこ政治塾」(藤田一枝塾長=元衆院議員)第2期の開講にあたり、記念講演を行った。
山尾局長は、「女性がいかに社会を変えられるか」として、岡崎市のホームレス殺害事件をきっかけに国会議員を志した経緯を紹介しつつ、2011年に出産したことで、「小さい子どもを育てている女性議員が少なく、「おじさん議員」からは珍しい動物を見るような目で見られたことも、女性を政治にとの思いを強くした」とした。また、「保育園落ちた」のブログについて、事務所のインターン生が「女性には、努力ではどうしようもないハードルがいくつかあることを知った」からと、予算委員会で取り上げるよう後押しをしてくれたこと、その後のお母さんたちの署名運動やデモ活動を通じて、国会を傍聴できる年齢が10歳以上から小学生以上に引き下げられたことなど、議会の景色が変わったとして「女性がつながれば、ものすごい力になることを実感した」と語った。
その上で、待機児童問題や社会保障などの国政の課題について触れ、「女性がいないから後回しになっている問題が非常に多い」「政治家になるのも1つだが、政治家じゃなくても政治は出来る」として、女性たちが「しつこく」声を上げ続けることが大事だと訴えた。
会場との意見交換では、政治分野における男女共同参画推進法案の他、教育の無償化、税制改革などについて質問が出され、山尾局長は、「森友問題もそうだが、国民は、税金が何に使われているかわからないから、納得いかないのではないか」と述べた。