野田佳彦幹事長は9日、愛知県を訪れ県内の次期衆院選公認内定候補者と面談、岡崎市では重徳和彦衆院議員の後援会総会に出席し講演した。
重徳衆院議員の総会は、大村秀章知事をはじめ、関係する市議会議員や関係団体の代表者らも出席し開かれた。
重徳衆院議員は国政報告のなかで、まず、衆院選挙区の区割り見直しにより愛知12区から14区に移る幸田町について、「あくまで西三河、私たちと同じ生活圏・経済圏の仲間。幸田町の皆さまのためにも引き続き頑張ってまいりたい」と述べた。 また農林水産委員であることから、三河湾のアサリが危機的状況であることや、額田地域の林業を取り上げ、「大事なことは地域密着で、現場に飛び込んで皆さんの声なき声を聞くという活動をしっかり続けることだと思っている」と述べ、引き続き農林水産業に力を入れていきたいと力を込めた。次期衆院選では、比例の重複立候補はせず選挙区のみで戦うことを説明し、支援を訴えた。
野田幹事長は講演の中で、自治省出身の重徳衆院議員について、「全国各地を回っている。『地方が豊かになることが国が豊かになる』ということを体感している政治家。地方には大事な産業があるということが分かっていて、その産業が廃れていかないように盛り上げていこうという気持ちを持っている。こういう政治家が、本当は日本のリーダーとして、ぐいぐいリードしていかなければいけない」と語った。
一方で、安倍総理について「選挙区は山口だが住んでいるのは東京。学校もずっと東京。東京のことしか分かっていない。地方の暮らしが分かっていないから、地方創生とか言っても、何も成果が出ていない」と指摘した。
また、北朝鮮のミサイル発射などに対する今の安倍政権の外交安全保障や危機管理について、4月に総理主催の「桜を見る会」を行ったこと(野田政権の時には中止)、連休中に約30人の政務3役(閣僚も約10人)が海外に行ったこと、安倍総理が私邸から通っていること(私邸から公邸まで来るまで約15分。ミサイル着弾まで約10分)などを指摘、危機管理ができているのか疑問を呈した。
さらに野田政権の最後、総選挙の際にも、ミサイルが発射されることの多い午前中には政務3役はそれぞれの府省から離れなかったと説明。「そのくらい危機感を持って対応した。ところが今の防衛大臣はどうですか」と話すと会場はどよめいた。「九州豪雨で大きな被害が出ている時に自衛隊員を沢山送り出し、その指揮官である防衛省の政務3役が防衛省にいない空白時間があった。こんなことは考えられない。われわれ民進党より危機管理が進んでいて、外交安保が安心? 冗談じゃない」と述べた。
野田幹事長の後、中根康浩衆院議員があいさつし、その後ガンバロウ3唱コールを行い総会を締めくくった。
総会後、野田幹事長は記者団の取材に応じ、10日の閉会中審査でどう攻めるのか問われると、「前川・前文部科学事務次官が参考人招致されるので、行政がねじ曲げられたという発言の具体的な話をしっかりとしていただく。政府に対しても、前川氏を前にして何を説明するのか見比べる」と述べた。