民進党は26日、党役員が全国11ブロックの地方組織役員から意見を聞く一環で中国ブロック(鳥取、島根、岡山、広島、山口)広聴会」を広島市で開き、各県連役員の参加を得て活発な意見交換を行った。党本部から増子輝彦幹事長、柳田稔両院議員総会長が出席した。

 増子幹事長は、総選挙時の混乱で地方組織や党員・サポーターなどに迷惑をかけ、厳しい結果になったことを謝罪したうえで、「私たちは民進党という組織に残って皆さんと一緒にこれからの党の再生をしなくてはいけない。民進党には大きな財産がある。それは自治体議員の皆さんであり地方組織だ。これは立憲や希望にもないものだ。衆参に党籍を持つ60人の国会議員が皆さんと心を一つにして、しっかりとこれからの体制を作り上げていかなくてはならない」と話した。

 増子幹事長は、「皆さんの率直な思いを反映しながら党をイノベーションしていかなくてはならない。イノベーションがなければ民進党はもちろん、日本の政治もだめになってしまう。民進党は、政権をもう一度目指す。統一自治体選を戦い、参院選にもしっかり候補者を出す。そしていつあるかわからない衆院選にも候補者を出すことを見据えながら、民進党のこれからに向けて皆さんの力を貸してほしい」とあいさつした。

 公聴会で出された主な意見は以下の通り。

  • 私たちもだが、本部としても、ふたたび政権を目指すということを外に向けて訴えてほしい。
  • 選挙では民進党から立ちたかったのにその道が閉ざされてしまった。支持者からは、民進党は何をしているのかというお叱りの声が多かった。
  • 次の選挙に候補者擁立を考えたときに、党としてどんなビジョンを出すのか。そこを早急に明確にしてほしい。
  • 連合の思いとしては分裂は困るので、固まりとして対応してほしいという声がある。
  • 県内に3党の国会議員がいる。けんか別れをしたわけではないので、意見交換を行い連携を確認した。

 公聴会終了後に記者団の取材に応じた増子幹事長は、「総支部の存続の問題や今後の統一自治体選への対応、連合や立憲、希望との関係についてさまざまな声が出た。それについては、地方組織は存続するので頑張って欲しいことは伝えた。将来的に目指すところは衆院選に候補者を擁立し、再び政権を取ること。その前に統一自治体選と参院選を勝ち抜く。そのためにも、この党には大胆なイノベーションが必要。地方組織には苦労をかけるがしっかりと力を合わせてやっていきたいとお願いした」と会合の概略を説明。

 落選者への対応については、「落選者の方にもしっかりとした対応をとの声が出たので、これについても順を追って対応して行く。当面は党籍を持って無所属で落選された方に何らかの対応をガイドラインを作って支援の体制が取れればと思っている」と述べた。

 来年度の党員・サポーター定時登録取り組みについては、「皆さまにお願いして集める方向で決めたい」と説明した。

活発に意見交換をする出席者

活発に意見交換をする出席者