全国各地で「民進党」の旗を掲げ、地域で、議会で、暮らしの課題解決や政策づくりに力を尽くす自治体議員がいる。それぞれの取り組みについて寄稿してもらった。
■人と人をつなぐため地域で力尽くす
県議2期生として、民進党議員5人と無所属4人で構成する会派・民主県民クラブで活動しています。選挙区の岡山市東区には極寒の2月に行う500年以上続く天下の奇祭「西大寺会陽(裸祭り)」「安仁神社海中禊」があり、冷水で身を清め、祈りを捧げます。私も毎年入水します。参加を通じて落下傘候補だった私も地域に認められた気がします。
PR下手な岡山県の農林水産業の振興と、災害が少ない土地の優位性から「日本の食糧基地」としての機能の保持を目指し、新たな農法、ブランディング、流通販路の拡大などに取り組んでいます。畜産にも力を注ぎ、和牛の祖で日本3名蔓(つる)※である「竹の谷蔓」の血統を守ってきた岡山県のプライドと技術力で、美味しさを市場へつなげています。
一方、現在、インターン生と企画段階にあるのが「雅子塾」です。インターン生や地域の皆さんから寄せられる「奨学金を借りている。暮らしとお金をテーマに学びたい」「暦や二十四節季などの日本の暮らしを探りたい」等の要望を受け、講師を見つけマッチングしていくことで、学びの場を提供する予定です。地域外の皆さんや大学生にもしっかり声をかけ、普段交流のない人同士の新たな出会いの場を提供しようと思っています。
今まで取り組んできた「踊りで町おこし」も成果が出てきました。盆踊りの練習の場で出会い、意気投合した老若男女がまちづくり会社を設立しました。出会いは人の可能性を広げます。今後も人と人、県と地域、学びと活躍の場をつなぐことで、皆さんのお役に立ちたいと思います。
■豪雪被害を前に県連・党が連携し対応
福井県北部は2月、37年ぶりの記録的な大雪に見舞われ、国道8号での1500台の車両滞留、公共交通機関全面ストップ、生活道路の除雪も追いつかず車両立ち往生が続出、救急車も動けず、物流や郵便、宅配が滞り燃料や食料が不足、900棟を超える農業ビニールハウス倒壊など、生活、経済、産業面で大きな影響を受け、12人の方が亡くなる事態となりました。私も県道で車の救出作業や交通整理に当たりました。
党福井県連では大雪災害対策本部(本部長=山本正雄県連代表)を設置、所属議員から災害状況や必要な対応等を聴取し、西川一誠知事に要望しました。田辺一城・党全国青年委員長が大雪のさなか11日に来県し、被害調査、通学路確保の雪かきボランティアも行いました。23日には民進・希望の合同災害対策チームで増子輝彦幹事長、浜口誠参院議員が来県、西川知事から要望を聞き、ビニールハウス倒壊、国道8号車両滞留現場、雪捨て場等を視察しました。
2月県議会では大雪災害対策について集中的な審議を進めています。県や市町で災害対策に取り組む一方、150億円と過去最大の除雪費に関わる特別交付税措置をはじめ今後の抜本的な対策を国に働きかける上で県連、党の連携した行動は重要です。課題となった独居老人や医療的ケアを必要とする方への支援、除雪が追いつかない中での地域力を生かした除雪の共助システム作りなど地域に寄り添った対策、雪害に強い地域づくりを進めてまいります。
■脱・ひきこもり支援への取り組み
ひきこもりは若い世代特有の問題ではありません。中心は30~40代の働く世代です。
一昨年、京都府議会の代表質問でこの問題を取り上げ、実数は一般的な認識よりはるかに多いこと、ひきこもりの人は経済的な基盤を築いていないので将来的に社会福祉が必要になること等を問題提起し、対策の必要性を主張した結果、昨年京都府下の実態調査が行われました。結果は、予測よりさらに悪いものでした。
ひきこもりの状態にある1134人に関して、年齢の内訳は30代が最多で28%、20代は22%、40代が16%でした。期間に関して、脱出が困難とされる3年以上が57%、内10年以上が28%、期間が不明な者は19%でした。行政支援が届いていない者は44%にも上り、現在の支援が十分に機能していないことが示されました。また、今回調査できた人数は推計値の10%程度で、今回の約10倍の人数の対策が求められます。
調査結果を受け、2月定例会で一般質問を行った結果、行政支援が届いていない44%の方全員へのアプローチ、脱ひきこもり支援の予算の拡充、支援体制強化が示されました。
高齢化社会では、支える世代を厚くする必要があります。また、社会的な生き物である人間にとって、社会的な関係の断絶は命を絶つに等しいと私は考えます。共生社会実現のためにも、多くの議会でこの問題を取り上げていただきたいと願います。
■民進党再生の方向性を示し、前へ
民進党はどうなっているのと昨今は問われます。明確な方向が見えない状況が続くことに疲れも出ます。
政治の目的は、国民の幸せの実現であり、悲しいことをわがことのように思いやる心を今こそ、はっきり示すときです。今後の党運営を国民にはっきり示さなければいけません。当初は党大会までとか聞こえていましたが、急がなければなりません。
われわれには今でも支持して下さる方々がおります。その皆さんの思いを受け止め、責任を果たさなければならないのです。国民の皆さんに未来を実感していただける政策を提案できる民進党の再生に向け、早々に方向性を示さなければならなかったはずです。決めるのは大塚耕平代表です。代表を支え、一つの心で民進党は進まなければなりません。
私は秋田市議会会派「フロンティア秋田」で会長をさせていただいております。民進党1人、無所属3人という小さな会派ですが、一致団結して厳しい議長選挙戦に臨んだ結果、会派から小林議員が見事当選を果たし、会派一同、涙が込み上げてきました。思いを一つにして一生懸命取り組めば、必ず認めてもらえることをお伝えいたします。
(民進プレス改題35号 2018年3月16日号5面より)