民進党は29日、第66回常任幹事会を党本部で開いた。

 大塚耕平代表は冒頭のあいさつで、2018年度政府予算が28日に成立したことについて、「予算委員会は森友事件の急展開、佐川氏の証人喚問等、大変不十分な予算委員会だった。もっともっとこの森友事件の真相を究明するためにこれから新たな展開の中でそれぞれ尽力いただきたい。予算が成立したので、働き方改革等の今後の大きな懸案に加え、中朝会談が急きょ行われ、今後は米朝会談も行われる。国際情勢も大変緊迫を増しているなか、日本政府の考え方、安倍総理の考え方を厳しく問いただし、日本が適切な対応を取れるように、それぞれ尽力をいただきたい」と述べた。

 あわせて大塚代表は、「特にこういう時だからこそ、安倍政権としっかり対峙(たいじ)していくための体制を整えさせていただきたいと思っている。本日は先の党大会で皆さんに方針として承認いただいた『できる限り早期に中道的な新しい党を目指す』ということに関してさらに1歩前に進ませていただくための提案を申し上げるので、十分な議論のうえ皆さんにご指導いただきたい」と表明した。

 報告事項では、増子輝彦幹事長が男女共同参画推進本部の役員構成について、森本真治参院議員を本部長代理に、宮沢由佳参院議員を事務局長に選任したことを報告。足立信也政務調査会長が「子どもの生活底上げ法案」「働き方改革関連法案への対案」「平和安全法制整備法廃止法案」等の議員立法の取りまとめ状況や提出・再提出を報告した。篠原孝選挙対策委員長は25日投開票の静岡県議会議員補欠選挙(函南町選挙区)で民進党推薦の広田直美候補が自民推薦候補を接戦の末に下したことを報告した。

 協議事項では、大塚代表が今後の党の方向性について「民主主義と国民生活を守るために――『新しい民主党』をつくる――」と題する提案を説明した。2時間近くの議論のすえ、常任幹事会としてはその内容を了承し、両院議員総会などに諮ることとなった。鉢呂吉雄常任幹事会議長は「今日の議論の大勢は提案に賛成だったと思うが、以前の失敗を繰り返さないために、今日決めて明日両院議員総会にかけるというようなことにせず、執行部として慎重に判断して進めてほしい」旨を求めた。

PDF「民主主義と国民生活を守るために――「新しい民主党」をつくる――」民主主義と国民生活を守るために――「新しい民主党」をつくる――