細野豪志衆院議員は14日、広島市を訪れ、参院選に党公認で広島県選挙区から立候補予定の柳田稔(やなぎだ・みのる)参院議員とともに歩行遊説と街頭演説を行い、また、連合広島西部ブロックが主催した総決起集会であいさつした。
総決起集会で細野議員は、不起訴となった甘利前大臣の問題やテレビキャスターの相次ぐ交代に見られるメディアへの圧力などを指摘し、「安倍政治の権力とはこういうことだ。ぜひ職場で聞いてみてほしい。『今必要なのは安倍政治のアクセルをふかすことなのか、安倍政治にブレーキをかけることなのか』と。もし、ブレーキをかけるべきだというなら、広島では柳田稔さんしかいない」と訴えた。
その上でアベノミクスの「3本の矢」について、「1本目の金融緩和は限界にきている。2本目の財政出動は、消費税増税ができなかったのだからこの矢が飛ぶことはない。3本目の規制緩和はどうか。たとえば、いくら自動運転の車をつくっても、国民の経済が豊かにならなければ車は売れないが、アベノミクスはでは正社員が非正規に置き換えられるような逆のことをしている。やるべきことは、非正規雇用を正社員にするような改革だ」と主張し、「われわれはこのまま(野党で)終わるつもりはない。もう一度政権に戻って、国民の所得を豊かにし、国民の生活を守る経済政策をする」と力を込めた。
柳田参院議員は、「今年1月の軽井沢でのバス事故を思い出してほしい」と切り出し、小泉内閣以降の自民党政権で進んだ新自由主義的な政策・規制緩和の流れが加速しつつあることを指摘。その流れの中で派遣労働の業種が拡大し、今や非正規雇用が4割を占める状況になったことについて「一度大きく振り子が触れてしまうと、それを元に戻すのは大変だ。つらい目に遭う人がどんどん増えている。なんとしてもこの選挙で、政権にものを言えるだけの議席を得なければ」と決意を訴えた。
また、安倍政権が進める解雇の金銭解決や残業代ゼロ、また、白タクの合法化や薬のネット販売などの動きについて、「安全をお金に変えている。働く人を使い捨てにしている。永田町にいると社会がそういう方向に進んでいることが分かるのに、有権者の皆さんにはなかなか理解してもらえない。『そんな動きを止めてやる』と、どうか大きな声を上げてほしい。そういう仲間を増やしてほしい」と呼びかけた。
連合広島の久光会長は、「働く者や生活者の立場を大切にして平和を守ってきた柳田さんしかいない。これまで積み上げてきた活動の成果を最大限に発揮して一致団結して戦おう」などと激励した。