今井雅人衆院議員は31日午後、衆院TPP特別委員会の総括的集中質疑で、(1)SBS米価格偽装問題(2)MA米で米国産米のシェアが常に一定であること――について、関係閣僚に質問した。
今井議員はSBS米の価格偽装問題について、「前回の質疑で山本農水大臣に、この問題を早く解決しようと申し上げた。金曜日の朝に農水省から理事会で説明をしたいと話があったので話を聞いたら、これまでの報告書のコピーや委員会での答弁内容だった」と、農水省の姿勢を批判した上で、「この問題について山本大臣は、何も出すなと指示しているのか」と、厳しく追及した。山本大臣は、「調査は完結している。これ以外の調査の必要性も課題を持っていない」とこれまでの答弁を繰り返し、資料の提出や再調査を拒否した。また山本大臣は、農水省のヒアリングで、金銭のやり取りのある買い受け10社と輸入業者11社のシェアの単純な計算さえも拒否した。
今井議員は、「この問題を解決しない限り採決などはあり得ない。ましてや参院でもこの問題は続く」などと指摘した。
米国からの輸入米が常に一定の割合となっていることについて今井議員は、「ITC(米国国際貿易委員会)の報告書内で、新たに増えるSBS米の80%を米国は保証されていると口頭で約束したとある。以前にもガット・ウルグアイラウンドの時にもあった。輸入米の約5割は米国米だということだ。日本側は密約は無いと言っているが、まさに安倍総理がいうように結果に出ている。47%ではかったように輸入している。ITCには抗議をしたとあるが、当事者のUSTR(米国通商代表部)にこそ抗議するべきだ」と述べ、日本側がはっきりと否定するよう要求した。山本大臣は、「ITCの報告書に誤解等があってはならないとして、USTRに本年5月に遺憾の意を直接伝えた」と答えた。
今井議員は、「その抗議文を理事会に出して欲しい。またUSTRに回答を要求することを理事会で諮ってもらいたい」と述べた。