党役員会見に関する基本的な方針について

増子輝彦幹事長記者会見

2018年4月2日(月)15時02分~15時42分
編集・発行/民進党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=YcxbjZiuXXg


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○大谷投手の大リーグ初先発・初勝利について

【幹事長】
 けさは大変うれしいニュースが入ってまいりました。私も朝、BSを見ながら大谷翔平投手の大リーグ初登板を見させていただきまして、大変いいピッチングをしたなと。初勝利を初登板で上げたということ、我々にとっても大きな期待が現実になってきましたし、夢ある姿が出てくるなということで、高校時代まで甲子園を目指して野球少年だった私にとっても本当にうれしい限りでございます。あえてこのことを冒頭に申し上げさせていただきたいと思います。

○全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議で新党結党方針を承認

【幹事長】
 きょうは皆さんにまずご報告申し上げたいことは、昨日、地方の全国幹事及び自治体議員団役員等の合同会議をさせていただきまして、大塚代表が提案させていただいた、この新党への移行、新党協議会等についてのご承認を満場一致で頂戴したこと。25の都道府県の皆さんからそれぞれご意見を頂戴し、またご要望も含めて頂戴いたしました。全員一致して、「このことについては前に進めるように」と。むしろ、「2月4日がこの日ではなかったのか」という多くの声を頂戴いたしまして、私どもとしてもお詫びをしながらも、また逆に、地方を重視してきた大塚執行部の約5ヵ月間の活動は決して間違いではなかったと。もう1年を切ろうとしている統一地方選挙、及びそれに続く参議院通常選挙等々を考えれば、やはりこの辺が、本当にタイミングとしては「今、これしかないのではないか」という思いの中で賛同をいただきました。
 そういう意味では、執行役員会、常任幹事会、あわせて両院議員総会、そして昨日の地方の代表者の皆さんとのさまざまな議論や、あるいはご要望・ご意見を真摯に受けとめて、私どもしっかりと新しい党に移行して、全力で政権を奪還する政党に生まれ変わっていきたいと思っております。
 まだまだひと山もふた山もあるのかもしれませんが、真摯に私どもこのことに向き合いながら、国民の声を大事にしながら、民進党のこれからのイノベーションを行いながら、国民の皆さんのご期待に応えることのできるような政党につくり上げていきたい。
 私が申し上げてきた、「桜の咲くころには。遅くともメーデー前までには」ということも、一歩近づいてきたのかなと思っておりますが、しかし、まだまだ我々としても、両院議員総会で頂戴したご要望、課題、これらについてもしっかりと対応しながら、この実現に到達したいと思っております。

○新党結党 友党に党首会談を申し入れ

【幹事長】
 あわせて、これが昨日ご承認をいただきましたので、早速大塚代表が昨日、元民進党議員の皆さんに呼びかけるということのまずスタートを切らせていただきまして、昨日、終了後に立憲民主党の枝野代表と希望の党の玉木代表に電話でこのことについてご報告かたがた、ぜひお会いして、その呼びかけを正式にさせていただきたいということを申し入れさせていただいたところでございます。
 結果として、枝野代表は「お断りをします」ということだったというご報告をいただいております。これに対して大塚代表が、「ぜひ何らかの形で自分の思い、この決定についての経過説明を含めて、文書で正式にお願いを申し上げたい」ということを再度お願いしたところ、「国対委員長レベルで対応していただきたい」という話があったということでございます。それを受けて大塚代表も私のほうに、国対レベルとは言いながら、これは国会の問題ではなくて党の問題であるので、「幹事長、あなたが立憲さんのほうに出向いて、これらについての文書等をお渡ししてお願いをしてほしい」ということをご下命賜りました。
 私どもとしては、国会のマターではありませんので、やはり日本の政治における政党という、この大変重要な、これからの日本の政治の中での私たちは動きをしっかりとやっていかなければなりませんので、私がその代わりをさせていただきたいと現時点では思っているところでございます。
 なお、このことについても、代表が談話を実は用意しておりまして、これはこの後皆さんにお配りしたいと思いますので、会見終了後にぜひお持ちいただければありがたいと思います。
「 このたび、民主主義と国民生活を守るために『中道的な新しい党』『新しい民主党』を結党することとなりました。
 国民の代表、国権の最高機関を冒涜する安倍政権の隠蔽体質、熟議を避け、権力を濫用する姿勢は極まりました。日本の民主主義は危機に直面しています。
 民主主義と国民生活を守るために、『中道的な新しい党』『新しい民主党』に志を同じくする同志の結集を呼びかけます。
 昨日(4月1日)、立憲民主党の枝野幸男代表、希望の党の玉木雄一郎代表には、電話にてその趣旨をお伝えし、まずはご挨拶をさせていただきました。結集を呼びかけるための党首会談等の具体的な段取りについては、本日以降、検討していきます。
 また、他の政党、無所属議員への呼びかけについても、本日以降、速やかに検討していきます。」 という大塚代表の本日付の談話を発表させていただくわけでございます。この談話の中にもありましたとおり、先ほど報告した経過でございます。

○新党結党 今後の取り組み・国会対応について

【幹事長】
 なお、今後の日程感を少し皆さんにお話をさせていただきたいと思っております。
 そういう形で代表からこの談話を発表させていただきまして、きょう・あすにかけて、しっかりとこのことについて、先ほど私からも申し上げたとおり、立憲さんのほうに私からお願いに参りたいと思っております。希望の党は、玉木代表がこれに応えてくれるということになれば、当然代表と玉木代表との連携をとるものをやっていきたいと思っています。
 そして5日から6日にかけて、これらのことにお応えをいただいて同意をいただいた政党との党首会談を予定いたしております。大塚代表とどなたか、まだ確定はいたしませんが、これについては5日ないし6日には党首会談を行いたいと思っております。これはもちろんオープンでやらせていただきます。
 その上で、新党協議会設立の合意をそこでしていただいた中で、新党協議会の設立というものを、来週早々にも立ち上げていきたい。新党協議会を発足させるということでございます。場所については今設定をしておりますので、これについてもまた改めて皆様方にご案内を差し上げていきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 この新党協議会が発足した時点で、先ほど申し上げたとおり、両院議員総会あるいは地方の代表者会議の中で頂戴したさまざまなご意見・要望について私どもしっかりと受けとめるという形も具体的にやっていきたいと思っておりますので、このこともまた皆さんにご案内を差し上げ、ご報告をさせていただきたいと思います。
 現時点での日程感はこのような状況でございます。
 そして11日、衆院予算委員会集中審議が開催されることが決定したと聞いております。このことについて私ども、今の国会情勢の中で民進党が新党ということに進むことについて、「森友問題についての野党連携を壊すのではないか」と。一部では、我が党の中からも「背信行為だ」という大変厳しいご批判をいただきましたが、私どもとしては、これは全く背信行為ではないと。むしろ、証人喚問が終わり、予算成立以降、森友問題を中心として、「働き方改革」の問題もこれから出てまいりますから、さまざまな形で安倍政権と対峙していく上では、しっかりとしたこの新しい党を結成することによって今まで以上に私どもがしっかりと安倍政権と戦い抜きながら、そしてやはり責任の所在を明確にして、証人喚問を要求しておりますから、この証人喚問も実現するための大きな力になっていくと思っております。
 両院議員総会あるいは地方議員の代表者の皆さんの中にも、「むしろそのことのほうが、本当の意味で森友や国会対応の中では今がそういうチャンスだ。しっかり民進党が結束して新しい党に進んでいくことこそが、最大の国会対策の一つである」という話も多く頂戴しておりますので、私どもも国会対策上支障のないように、問題のないように十分配慮しながら、むしろ積極的にこの問題に主導権を持って関わっていくことをやっていきたいと思っております。このような形の中でこれらについても進めていきたいと思っておりますので、ご理解をいただければありがたいと思っております。
 なお、昨日、一昨日と、世論調査もまた数社から出ておりますが、やはり安倍政権に対する支持率は決して回復という状況にはまいりません。やはり国民の皆さんがより多く安倍総理の責任、そして昭恵夫人への証人喚問(の必要性)はほとんど変わらず、60%台を維持しているということを考えれば、当然このことについても我々全力で対応していくことに最大限努力をしてまいりたいと思っております。


■質疑

○新党結党 結集の呼びかけについて(1)

【NHK・稲田記者】
 1点確認させていただきたい。きのう大塚代表が枝野さん・玉木さんに連絡し、枝野さんからは「お断りする」という話があったようだが、玉木さんからはどういう話があったのか。
 それから、幹事長がきょう・あすにも立憲さんのほうにというお話をされたが、具体的にどなたのところにどういう形で行こうとお考えか。

【幹事長】
 まず玉木代表との電話会談の中では、玉木代表はこれは了解というか、「承りました」ということですから、正式に党内での手続を踏んでお答えを、私どもが考えている5日ないし6日までに頂戴できるのではないか。その間に正式な形を踏まえて、党首会談に臨むことになろうかと思います。
 立憲さんについては、先ほど申し上げたとおり「お断りします」という中で、しからば、「おいでになるならば国対委員長レベル」ということでございますが、これについては先ほども申し上げたとおり国会対策上の話ではありません。党としての話、日本の政治におけるさまざまな大きな要素を抱えておりますから、これはやはり、大変非力ではありますが幹事長レベルでぜひやりたいと思っておりますが、相手がそれでも国対委員長レベルだということであれば、私が辻元国対委員長にお持ちするということになろうかと思います。

○新党結党 地方組織の声について

【日本経済新聞・藤田記者】
 新党への移行について、きのうの全国幹事会で地方からは、「もっと急ぐべきだ」とか「早くしてほしい」という意見があり、代表のほうは、「このタイミングしかない」という説明をされたと伺っている。統一地方選まで1年というのが大きい理由だと思うが、地方の方々が新党を急いでいる理由について幹事長はどうごらんになっているか。

【幹事長】
 これは一つには、何といっても昨年の総選挙で民進党の公認候補が誰も出なかったことによって、その存在意義が国民の中には失われている。「民進党という政党がまだあるのか」「あなた方、どこに所属して、今度はどこへ行くんだ」という声が圧倒的に多いと。これは昨年来、私ども地方重視ということで、ブロック会議、あるいは今も週末ごとにそれぞれの県連大会に出向いて地方の声を聞きますと、引き続きそのような危機的な状況であるということ。
 そして、1年を切ろうとしている統一地方選挙。場合によっては統一選挙前に既に地方の選挙が行われていますから、そういう意味では「早く自分の立候補する政党をきちっと明確にしてほしい」「すべきだ」という声。これらの声に応えるためにも、私どもとしてはしっかりとこの新しい党に移行するということを、12月26日、あわせて2月4日に打ち出してきたわけです。「本来であれば2月4日がきのうの場であった」というお叱りも頂戴しながらも、皆さんが早くしてほしいという要素はそういう点にあるのだろうと認識しております。
 同時に、私たちは地方を大事にしていく。地方組織を重視していく。中央に主権があるんだということも踏まえて、地方の皆さんと、この大塚執行部は本当に今までの執行部とは違って、かなり多くの回数を重ねていろいろな意見交換なりいろいろなご要望を承ってまいりましたので、そういう意味では地方の皆さんも大塚代表のこの考え方・行動に大変理解を示し支持をしてくれるがゆえに、昨日は全員一致して「前に進め」というご賛同をいただいたと思っております。

○新党結党 結集の呼びかけについて(2)

【毎日新聞・樋口記者】
 細かい点で恐縮だが、玉木代表と大塚代表のやりとりのところで、5日ないし6日に代表同士の会談を開いて、来週早々に新党協議会という、その日程感も伝えた上で話されたのか。

【幹事長】
 いや、それはまだ伝えていません。あくまでもこれは私が申し上げたことであって、そういう日程感で進めていければということでありまして、まだ大塚代表と玉木代表は、電話できのうの経過を報告しつつ、そのお願いをとりあえず電話でして、お会いできれば、ということだけです。

○新党結党 共産党との関係について

【「ニュースソクラ」・土屋記者】
 希望の党は、民進党の衆院が、共産と、それから小池さんがつくったもともとの希望の党、両方の話し合いをしながら、最後前原さんのイニシアティブで希望の党に行ったわけで、とすると今度新しくできる党と共産党との関係はどういうふうにしたいのか。そこのところは詰めていかなければならないのかなと思うが、そこをどうお考えか伺いたい。

【幹事長】
 共産党との関係は、私どもの考え方ですね。

【「ニュースソクラ」・土屋記者】
 そうです。

【幹事長】
 新党協議会を発足させるための呼びかけ、新党に移行することについては、共産党さんにお声をかけさせていただきません。これは先ほど申し上げたとおり、元民進党の議員を中心としてですから、当然共産党さんはその対象になりませんので、共産党さんとはこの新党についての呼びかけはいたしません。
 共産党さんとの関係は、国会対応では6党の幹事長・書記局長会談では連携させていただいておりますので、国会関係の対応について、必要とあらばそれは共産党さんとも連携をしていきたいと思っていますので、この新党についてだけは、お声をかけさせていただきません。
 今後ともそういう意味では国会対策で協力できることがあれば、積極的にこれについては協力していくということは、今までと同じ考え方です。

【「ニュースソクラ」・土屋記者】
 ちょっと質問が悪かったかもしれない。共産党と合併できるなんていうことは誰も考えないわけで、選挙協力をするつもりがあるのかどうかということを伺いたい。

【幹事長】
 選挙協力については、基本原則は、私どもはそれぞれの選挙区事情に合わせて柔軟に対応するということでよろしいのではないかと。しかし、政権構想とか政権についての話し合いはいたしません。
 あくまでも選挙協力については、私も実は一昨年の参議院選挙のときに、共産党さんの推薦はいただきません、政策協定も結びません、そういう状況の中で応援していただけるなら大変ありがたいですね、というスタンスで、市民団体の皆さんが間に入り、そういう話し合いをしてまいりまして、「それで結構だ」ということで候補者をおろして、たぶんかなりの支援をいただいたと思っています。
 基本的には私どもは、選挙協力は選挙区事情に合わせて柔軟に対応していくことも一つの考え方であるということですから、選挙協力を共産党としっかりとやっていくという考え方は基本的にはございません。

○新党結党 結集の呼びかけについて(3)

【「ニュースソクラ」・土屋記者】
 あのとき、小池さんが排除の論理を唱えられ、世論の空気がガラッと変わった。今回の新党結成に当たって、出ていったときにイニシアティブをとった前原さんの扱いをどうされるのか。これは除かれるのか、それとも排除の論理はとらないということで希望する人は全て受け入れるというのが民進党側の考えなのか伺いたい。

【幹事長】
 前原さんの問題を含めて、私どもは排除の論理はとりません。私たちが呼びかける、希望の党の皆さん、一つの対象でしょうから、それはもう我々の考え方と一緒に行動できるのであればぜひ、それは排除の論理はとらず、しっかりと私たちは連携していくことができると思っています。
 我が党の中でも、円満にみんなで一緒に新党に移行していくことが最大限私たちの考え方ですから、これも排除の論理ということは全く私どもは考えておりませんので、これはもう前原さんがどういう判断をされるのか。それは前原さんの判断を待つしかありませんので、排除の論理は一切とりません。

【岩手日報・飯倉記者】
 大塚代表は、自由党の小沢代表にも新党の結集を呼びかけていく方向だとおっしゃっていたが、小沢代表にも既に電話をされたのか。もししてないとすれば、今後の呼びかけのスケジュールを教えていただきたい。

【幹事長】
 小沢代表に呼びかけると、きのう大塚大臣がおっしゃったということは私も聞いております。それは大塚代表がどうするか今後最終的には決定すると思いますので、現時点ではお声をかけてないと思いますし、今後どうするかは大塚代表が判断することになろうかと思います。現時点では、まだそこまでは行っておりません。

【テレビ朝日・村上記者】
 民進党内で、「無所属の会」を含め、新党移行に賛同しない人たちにはどのような対応をとるお考えか。

【幹事長】
 現時点で「無所属の会」の皆さんが新党に参加する云々ということは全く聞いておりません。判断はしていないようであります。
 きのう岡田代表も地方の皆さんお二人から、「『無所属の会』は新党に参加するんですか。岡田さんはどうですか」という問いかけがありました。岡田代表はそのときに、三つ考えていると。
 一つは、二大政党実現のために自民党を離党して25年たったと。私と全く同じですが、そういう考え方。
 二つ目には、基本政策をしっかりと大事にしていきたいと。
 三つ目に、新党に参加するか云々はそれぞれ個人の判断になると思う、という話をされておりました。
 このことについて、今、新党協議会がまだ発足しておりませんので、今後新党に「無所属の会」の皆さんが参加するかどうかについては、全く私ども知識もありませんし聞いてもおりません。
 ただ、できれば、先ほど申し上げたとおり、私どもとしてはみんなで全員一致して一緒に新しい党に移行して、新党結成して、政権奪還のための力を得たいと、そういうふうに思っています。

【フリーランス・堀田記者】
 きのう岡田克也さんと篠原孝さんがそこ(執行部席)にいらっしゃったが、これはどういう資格でいたのか。

【幹事長】
 岡田さんは執行役員の一人で、常任顧問です。篠原さんは、選挙対策委員長であります。さらに、大野さんは実は櫻井充組織委員長の代理として出席をされておりました。
 ですから、お二人ともそれぞれきのう出席する構成要員になっておりますので、お二人とも並んでお座りになっていたということであります。

【フリーランス・堀田記者】
 大野さんはいいのだが、岡田さんと篠原さんは「無所属の会」を代表して、ということではないのですね。

【幹事長】
 はい。きのうの時点では、岡田さんは民進党の常任顧問、すなわち執行役員のお一人という立場で出席をされておりました。篠原さんは党の選対委員長という立場で出席をされておりました。「無所属の会」ではなくて、党の役員としての立場でご出席をされておりました。

○若年層における内閣支持率の低下について

【「フランス10」・酒井記者】
 ゲイレポーター、酒井佑人です。冒頭でも言われていた世論調査の件だが、読売新聞が31日・1日に行った世論調査では、内閣支持率が続落する中で、18歳から29歳までの若年層の中でも2月での7割から5割に下落した。これを受けて増子幹事長はどのようにお感じになるか。若者からの支持をどのように集めるおつもりなのか。それから若者へのメッセージをお願いしたい。

【幹事長】
 従来は、安倍政権に対する内閣支持率は若い層ほど高かったという傾向がございました。それがなぜこのような数字が出たかというと、やはり森友問題が一つ大きな原因ではないかと推測されます。
 やはりこの問題は、国民の皆さんの多くが、「やはりしっかり真相解明すべきだ」と。あわせて、公文書の改ざんということが行われた。誰の指示で、何の目的で、なぜこういうことが行われたかということが、佐川さんの証人喚問では全く明らかにならず、「むしろ問題が深まった」と、たぶん受け取ったのではないだろうか。
 やはり安倍さんに対する不信感、今まで最も高い支持層であった10代から20代の皆さんにおいても、そういう不信感が出たのではないだろうかと私は推測をいたしております。
 同時に、一方では、小泉進次郎さんに対する(期待)、次の総理候補というのですか、これが読売新聞の世論調査でも最も高い数値になった。これは若い人から見れば、たぶんそういうことについても、その層が動いたのではないだろうかと、そんな気がいたしております。
 やはり真相解明は私たちの大きな責任であり、安倍政権でもやはりこのことは果たさなければならない責任だということが明らかになっている一つの数字ではないでしょうか。
 我々、若い方々については、18歳から選挙権を得るようになったということを考えれば、若い人たちが政治に対しての信頼、あるいは興味、そして政治に参画するということが十分行われるように、政治家としても、政党としても、政治全体としても、していかなければいけない。そういう責任があると思いますので、やはり透明性を高めていく。そして文書改ざんのような行為が行われないように、やはり私たちはこれからも立法府としての責任を果たしていくことが大事だろう。
 若い方々には、ぜひこういうことで諦めず、不信感を持ったことを一日も早く解明するので、ぜひ信頼を何とかお持ちになって、積極的に政治に参画していただきたいと思っています。

○森友問題 真相解明に向けた今後の取り組みについて

【「フランス10」・及川記者】
 1週間たったが、佐川前国税庁長官の証人喚問に対するご感想と、今後森友疑惑をどう追及していくのか伺いたい。

【幹事長】
 1週間過ぎての感想は、佐川さんの証人喚問の結果、ますます闇の中に入ってしまったのかなと。
 予算委員会も、予算が成立しました。今までのように連日予算委員会が開かれるという状況にはなり得ません。11日に衆議院で予算委員会集中審議が行われることになったということはよかったなと思いつつ、これがどのような形で国会の中で真相究明していくことができるのか。やはり立法府に対する行政府の、ある意味ではこれは大変なじゅうりんであり、民主主義の崩壊につながるという危機感を持っておりますので、何としても、この問題を含めて森友問題については真相解明をしていかなければいけないと思っております。
 一つは、やはり予算委員会をさらに、集中審議等をたくさん開くような国会対策上の働きかけをしっかりやっていくこと。
 その上で、証人喚問をしていただかなければ真相が明らかにならない。この真相解明のために証人喚問が一日も早く実現できるような対応をしていくことが必要だろうと思っています。
 いずれにしても、これは受ける側と攻める側との国会のいろいろな力関係もやはりあります。圧倒的な力関係の中で、やはり政府・与党を少しでも動かすには国民の皆さんの力というものが非常に大きいのだろうと。国民の多くの皆さんが、先ほど申し上げたとおり、この問題についての内閣支持率が今極めて低く、またさらに下がる可能性があるならば、やはり我々はそういうものもしっかりと受けとめながら、それぞれ国会内外でのいろいろな説明、街頭演説や日常の活動の中でこのことはしっかりと説明をしながら国民運動にしっかりと巻き込んでいく努力をしていかなければいけないと思っております。
 同時に、先ほど私たちは、新しい党に移行するということは、こういう問題についてももう少ししっかりとした野党が結束していく。固まりを、新しい党を結集していきたいということもありますので、そういう不断の努力をしっかりとこれからもしていきたいと思っています。

○新党結党 党代表について

【「フランス10」・及川記者】
 新党の党代表はどのように選ぼうとお考えか伺いたい。

【幹事長】
 これは全く白紙であります。そこまで我々は今、何も考えておりませんので、新党協議会が発足した時点で、さまざまなものが検討という形で行われると思います。その中で、党名とか、場合によってはいろいろ役員構成だとか、党綱領、政策、いろいろな問題について、それなりの対応がされると思いますので、現時点では全く白紙であります。

○IR実施法案への対応について

【時事通信・小松記者】
 IR法案についてお尋ねしたい。自民党と公明党が今国会提出を目指して詰めの協議を行っている。さまざまな論点があるかと思うが、民進党の基本的なスタンスを伺いたい。

【幹事長】
 これ基本的に民進党は「反対」という立場で今日まで来ましたので、そのことについては変わりはありません。
 このことについて、今、自公の中でもいろいろ考え方が違っているようですから、これはしっかりと与党の中でも議論をしていただきたいと思います。
 やはり青少年に与える影響。
 そして外国人観光客・インバウンドが2020年に4000万人という目標を掲げて、ほぼそれが実現するというときに、何か一連のお話の中では、この外国人観光客・インバウンドの多くがIRの中に入っていくのだと。これはカジノというものがまた大きな柱にあるわけですから、このカジノという問題について、本当に外国人観光客の皆さんがそんなことを目的に日本に来るとは到底思えない。
 最近とみに増えているのは、欧米の皆さんの日本に来る姿が、東京のみならず地方でも非常に目立ちます。こういう方々は、IRに行ってカジノで賭博的なものをやるということではなくて、日本の歴史、文化、自然、人との触れ合い、さまざまなものをしっかりと受けとめて、満喫をして、自分の生活の中にそれをしっかりと潤いとして溶け込ませていくということを皆さんやっている姿が本当に見えます。
 ですから、IRについては、特にカジノについては、基本的に我が党の姿勢は全く変わらないということでございます。

○衆議院議員の資産公開について

【朝日新聞・河合記者】
 本日、衆議院議員の資産公開がされた。3党分裂した民進党・希望の党・立憲民主党で平均の額が結構分かれ、民進党は2502万円、立憲民主党は1946万円、希望の党1056万円と、民進党は額としては結構大きかった。議員の構成の関係かなとも思うが、何か受けとめなどあったら伺いたい。

【幹事長】
 このことについては、特別ありません。それぞれが自分の政治資金あるいは所得等含めて、クリーンに、しっかりと情報公開するという責任があります。特に政党交付金の扱いということもいろいろな形であるわけでありますから、それぞれの議員の皆さんが自分の良心に従ってやはりしっかりと情報公開していくことが必要だと思っていますので、その違いについてコメントする用意は今ありません。

○世論調査の結果を受けて

【読売新聞・松下記者】
 先ほど読売新聞の世論調査についての話があったが、内閣支持率よりも不支持率が上回った一方で、野党の政党支持率が低いままだ。先ほどから新党の話が出ているが、希望がゼロで、民進が1%だったりという、こういう状況をどういうふうに打破していこうとお考えか。

【幹事長】
 このことについては本当に国民の皆さんに申しわけないという気持ちと同時に、やはり昨年の総選挙の後遺症というものが野党の中にも当然あってしかるべきだと思っています。特に民進党は衆議院の候補者を立てませんでした。現実、「無所属の会」の中に我が党の党籍を持つ方々が12名いらっしゃいますが、残念ながら「民進」という名前が出てまいりません。「無所属の会」であります。
 そういう意味では、政治は、よく悪くもこれは衆議院優先ですから、当然衆議院に「民進」の名前がないということは、国民から見れば「民進党って、まだあるの」という意識が、先ほど申し上げたとおり非常に高いわけであります。
 ですから逆に参議院に予算も回ってきますと、集中審議等、あるいは証人喚問等、十分な時間を頂戴し質疑をしていくということになると、その時は「民進」の名前が出てきますから、少し上がるのですね。
 そういう意味では、私たちは一日も早くこの現状を打破するためにも新しい党に移行して、しっかりとした政党をこれからつくり上げていくということと同時に、名前だけ変えても中身が変わらなければ意味がない。衆参バランスのいい政党をつくって、名実ともに我々が、日常の国会内外での活動をしっかりと地道に、継続的に、力強くやっていくことによって、選挙にも勝てる体制をつくっていくことによって、国民の皆さんの声もしっかり受けとめて国会で論戦を挑み、政策も打ち出していくことによって、必ず支持率が上がってくるのではないかと。私はそんな思いを持っていますし、今、それこそ安倍総理の言葉ではありませんが、昨年の総選挙以降の支持率で一喜一憂せずに、しっかりと党活動をやっていくことが最も近道ではないかと思っていますので、そういうことをこれからも実行していきたいと思っています。