民進党は28日、骨髄バンクのドナー登録会と献血会を党本部で開催。党所属の国会議員や自体体議員、秘書らが多数参加し、ドナー登録を行うとともに、登録推進を呼びかけた(写真上は、登録に当たって説明を聞く古川元久、階猛両衆院議員。後列は平山佐知子参院議員)。
民進党は、11月3日に急性白血病で亡くなった日比健太郎名古屋市会議員の遺志を受け継ぎ、骨髄ドナー登録推進活動(通称・日比プラン)を行っており、今回の登録会はその取り組みの一つ。毎年約3千人が骨髄移植を必要としているなか、現在日本では約4割の患者が移植できないという。こうした現状を踏まえ、一人でも多くの白血病患者を救うため広く活動を行っていく方針。
日比氏は、古川元久衆院議員の秘書から26歳のときに名古屋市会議員に当選。現在3期目だったが、今年5月13日に急性白血病と診断されて以来、闘病生活を送っていた。骨髄移植を受けるべく白血球の型が適合するドナーを探し、4人が適合したがいずれも移植に至らず、白血球の型が完全に一致しなくても骨髄移植が可能な臍帯血移植を9月末に受け、10月後半には手術で移植された器官が本来の機能を果たす「生着」という状態となり、年末には退院できる見込みだったが、その後様態が急変した。
ドナー登録を行った古川衆院議員は、「彼(日比氏)の場合、ドナーは見つかったが移植まで至らず、志半ばで逝ってしまい、本当に悲しい思いをした。こうした患者が一人でも少なくなるよう貢献できればと思う」とコメント。「亡くなる数日前に電話で話したときには『定着したので年内には退院できると思う』と話していたが、次に駆けつけたときはもう危篤だということで意識がなかった。そのときも『生きたい』という思いは強く感じたので、本当に無念な思いだっただろうと感じている」と振り返り、「一人でも多くの人が登録し、移植できることによって、こういう悔しい思いをする人が救われればと思う」と願いを込めた。
今後の取り組みとして、「厚生労働部門で骨髄移植のための休暇など法改正も含めて検討しているようだ。日比くんが病床で困っていることなどを解決したいと、一歩踏み出したことが党の日比プランにつながっている。彼の思いやそれを支えていた家族の思いに応えられるよう、できるところからやっていきたい」と述べた。
初鹿明博青年局長は、民進党では党職員の職務規定の改訂を行い、政党として初めてドナー休暇制度を導入したことをあらためて報告。ドナー登録や移植手術ができる環境づくり、若い人への手当てを提案してく必要があると述べ、超党派で進めていきたいとした。
愛知県選出の参院議員の伊藤孝恵青年副局長は、7月の参院選挙では日比氏には選対に入ってもらい、入院して以後も無菌室から応援してもらったと話し、「具体的にやるべきことを(日比プランとして)遺されているので、その活動を継続し、広げていきたい」と誓った。